歪な世界に押しつぶされる人の物語

登場人物達のしていることは、決して許されるものではない。それなのに、その背中を強く押してあげたくなるのはなぜだろう。きっと私も、いや私だけでなくすべての人が、大なり小なり歪な世界の犠牲者だからではないだろうか。
歪な世界に押しつぶされる登場人物達が完全な孤独でなかったことが、救いのない物語の中で唯一の救いとして存在してくれていて良かった、とそう思った。

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