スラスラ読めちゃう面白さです。
読み終えた瞬間に思い浮かんだ言葉は「きゅん…」でした。短編という文字数の中で、彼らの日常会話の濃厚さを感じられる作品。途中から嫉妬のようなものを感じつつも、良き友人として居続けるその精神力に脱帽です!「きゅん…」としたい方はぜひ!
放課後の教室で仲のいい男女がふたりの空間を作っている。そして落ち込んでいる男子。もう出だしすぐのこれだけで、甘酸っぱさでたまらなくなります。ふたりの間で交わされる何気ない言葉の一つひとつが、その関係性を第三者として覗いている読者に伝えてくれます。何気ない会話だからこそ含みがあり、何気ない会話だからこそ膨らむ想像を楽しむことができます。けれどもこの物語は単なる二人の会話では終わりません。ではどんな二人の会話で終わるのか。それをぜひ見届けてあげてください。