冷たい抱擁好きで好きでたまらない人

第1話マシュマロココア

甘い甘い恋をした。

とろけるチョコレートフォンデュ

貴方の言葉は甘くて

優しく名前を呼ばれて

抱きしめられながら眠る

貴方の事しか見えなかった

だけどね

幸せで

毎日グラスには好きの水が溢れる

気がついたら

付き合った日から同棲

拙い料理を世界一美味しいと

カレーが好きで

茄子が好きで

蕎麦が好きで

蕎麦は何種類もタレを作り

薬味を用意して

カツオが好きで

ねぇ知ってる？

貴方が食べている食事の味と私の味は違う

貴方の為の味付け

湯引きもすきだったね

私が作る素人海老しんじょう

貴方の美味しいが

史上の喜びだった

ずっとずっと一緒だと、思っていた

でもね

あのね

貴方の浮気している事知った時

それでも

悔しいけど

好きだった

私は服もメイクも好きだけど

オタクだしね

普通の女子が好きな音楽は胸に響かない

だけどね

世界一嫌いになった

アーティスト

女の子の文字の彼にたいする気持ちと、その女の子の字で書かれた一部分の歌詞

これが2人の気持ちだよねと

毎日帰って来る貴方

私は好きで好きで

必ず少し甘い香水の香りを連れてきて

私にただいまの冷たい抱擁

彼女を抱きしめた腕で

私を抱きしめる

マシュマロココア

甘い甘い貴方

たまに花束を持ってくる

季節によって

小さいひまわり

ガーベラ

チューリップ

薔薇

ピンクの

天然のたらしだと

何気なく

ダイヤのブレスレット

ネックレス

指輪

私が欲しい物は物じゃない

貴方の時間が欲しい

気がついたら

真夏の夏の日

20万下ろして

猫を見に行った

私が選んだのは

狭いゲージに入れられた

2匹の子猫

1匹は実家に

もう1匹は私のそばに

貴方の愛情の天秤は、私に傾いている

なら彼女は？

珍しいからじゃないのかな？

体が

私は決めた

猫と2人でいい

彼の大好きな食べ物を寸分の狂いもなく朝昼晩作る。

コーヒーは、2週間に１回焙煎して貰って

半年間

付き合った日数も入れると、4年半私の作ったご飯ばかり。

実家のご飯がマズイって思うくらい。

出汁で味付けを決める。

昆布出汁や、カツオとこんぶ出汁。

彼女は名古屋の人。

私はお雑煮もすまし。

お餅、人参、大根、海老、いくら、ミツバ、鶏肉

貴方はこれ以外はお雑煮じゃないと。

鶏肉は貴方の大好物だから。

私は12月24日に

家を出た。

彼の大好きなスープカレーを用意して

かぼちゃ、ナス、覚えてないけど多分いんげんとか、人参、じゃがいも、玉ねぎ、焼き野菜と煮込み

サラサラカレーが好きだったね

貴方の大好きな水菜サラダ

そして

大好きなビール

別れて半年は復縁したいだったね。

ご飯の作り方を聞かれても、教えなかった。

最後の24日の朝の抱擁の時

キスをしてと

唇にしてくれたら耐えると

それ以外は

猫と生活するつもりで

いつも守ってくれた猫

抱きしめて貰えなくなった私を愛情いっぱいに包んでくれた猫

私の悲しみが伝わったのか

貴方は猫の威嚇で1度も触れなかったね

ありがとう

今は虹の橋だけど

最高のナイト

私は大阪人なので

赤味噌

名古屋コーチン

エビフライ

味噌味のおでん

赤味噌のトンカツソース

きしめん

スーパーで売ってる

きしめんも冷蔵庫にいれて

メッセージ

これからは、2人で幸せに暮らしてください

イメージが赤味噌

手羽先

なので、餞別に冷蔵庫に入れておきます

楽しく過ごして下さい

私は私のナイトと大阪に帰ります

みたいなのを書きました

一生に1度の恋をした

彼は

違う

だから私は彼を責めない

何かの折り目で、思い出してくれたらいい

出会えた事に

胸の痛み教えてくれた事に

ありがとうしか

運命の赤い糸は私の一方通行だった

優しさをありがとう

愛してくれてありがとう

20代で、一生に1度の恋をした