「そういえば、5577番ってどういう事なんですか?

幾らなんでも数字が飛びすぎじゃ…。

第一、館内マップには、そんな数字の劇場は記されて居なかったし」


「さあ?どこにご案内しても良かったのですが、ある女性に頼まれたもので」

少し、意地の悪い笑顔を彼は浮かべる

「何でも、特別な数字らしいですよ?」


「何よ、それ」


あまりの意味の分からなさに、最早笑うしかなかった。

そんな私を見て、彼も笑う。


小さな劇場には、フィルムを巻く機械音と、二人の、小さな笑い声が、木霊していた。

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エンジェルナンバー 木瓜 @moka5296

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