【十三】失恋オオカミ少年
ある村に少年がいました。姫の世話係の少年は、仕事もせずに遊びまくっていました。
何か悪戯をして村人を驚かせてやろうと画策しました。
世話係の少年は、村人たちが集まる街中に行き、大声で「魔王が来たぞー」と叫んで、姫を助けてくれと村人に言いました。
村人たちはどこに魔王はどこにいるのだ? と、聞き返しましたが、姫の世話係の少年一人はその姿を見て笑っていました。
村人は怒って帰ります。世話係の少年は村人を怒らせてしまいました。
城に戻ると姫の元に本当に魔王が現れました。
少年は、姫を救うべく魔王を勇者の剣を使い、一刀両断すると、姫がいきなり言い放ちます。
「わたし魔王と結婚したかった……」
少年は、言いました。
「ちきしょー!」
デタラメ昔話 北条むつき @seiji_mutsuki
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