第6話 情報総局の罠
思いのほか順調に事が進みそうな展開により、西口班の指揮官は逆に変だなと思うところがある様子であった。その感じが正解かどうか定かではないが、何の抵抗もなく上手く滑り出す展開が逆に怖かったようだ。
「目的地へ到着しました。HQ、指示をお願いします」
「西口班了解、各班へ伝達。目標は今の所動きはない模様。警戒して対応にあたって下さい。各班へ伝達、確保するまで、警戒を怠らないで下さい」
大西一馬は現場である工場を前に、西口リーダーの様子をうかがっていた。警察の車両も到着し、特殊班の動きもあった。
「いよいよか。もしも目標を取り逃がしたという事になれば生きている価値がないだろう。もっとも、ガセネタだったらどうしようもないが」
意気揚々と今にも突入しそうな、西口リーダーであったが、これはもしかすると罠かもしれないと感じ取っていたので、慎重に段取りを踏む手法を取った。
「この工場に何か罠があるって?」
「そんなまさか? 西口隊長の思い過ごしでは」
隊長の部下達は驚いている様子であったが、隊長の考えは変わらなかったようである。外でドローンが飛んでいる様子を見ると、M9の本部もかなり真剣な様子が感じ取れた。
就職戦線異状アリ ディスカバリーkkopan @kkopan
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