第5話 HQより各班へ

「 1号車より本部へ、西口班はこれから、目的地へと向かう。目的地は西日本ナンバー1700番。応援を頼みます」

「了解しました。1号車、応援を手配します。ご活躍に期待します。各車へ、そのまま気を抜かないで下さい」

 乗用車に乗り込んだ大西一馬は、揺られて目的地へと向かう。本部と無線でやり取りをした後、これから服を着替えるのであった。移動中に睡眠をとった後、急に起こされて目を覚ますと、目的地はもうすぐそこまでの距離であった。

「大西起きろ、もう工場に着く頃だぞ。いつまで寝ている」

 大西が起きた時には、もう皆準備が万全であった。いつでも施設に突入が可能な状態で、令状も用意しているから、用意だけはばっちりであった。そして応援の警察の特殊班も揃っているとの事で、反撃の目にあっても、対策だけは出来ていたようである。

「すみません、今すぐ準備します。少々お待ちを」

 大西が着替えをすると、西口班の誰もが緊張感を持ってピリピリとしていた。大西はスーツ姿から、用意された服に着替えをすると、深呼吸をする。体力はそこそこしかない大西一馬であるが、これから皆の足を引っ張らずに、チームに貢献出来るだろうか。

「目的地まで残り2キロメートル、時間のタイムを確認します。報告以上です」

 西口班は、タレコミ情報を元に捜索を開始するつもりだったようであるが、相手側が今回は上手だったかもしれないようだ。

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