後書き

後書き

 さくら撫子なでしこで御座います。最後迄読んで下さり、誠に有難う御座いました。本当に嬉しいです。本作の執筆を終えた今、私も自信を持つことが出来ました。作中に出てきた楽曲はどれもこれも初めて聴いたって方が大半ではないでしょうか。無理からぬ事です。仮に知っていたとしても、原語で聴くとニュアンスや雰囲気が異なる気がするでしょうね、人によっては。知っている=歌える とは限らない問題、本当によく有ります。私にとってもこれは決して他人事ではありません。


 良い機会なので私が普段から考えている事を表明します。私は、漫画/小説等がアニメ化された時、原作者が主題歌を作詞するのって素晴らしい事だと考えます。何故なら、作品について熟知している人がやる方が、作品の世界観に相応しいものが出来るからです。では読者の皆様方に伺います。作品の事について一番熟知しているのは誰でしょうか? そうです、原作者です。秋元康さんとて100%原作の内容を反映させた作詞が出来るとは限りません。ましてや、何一つ知らない作詞者がやった場合、原作者の思いと乖離した、チグハグな物が出来るかもしれません。例えば、原作は笑い話なのに、主題歌の歌詞に“子孫18代先まで呪ってやる”だの“地獄へ落ちるあなたに捧げる鎮魂歌レクイエム”だの入っていたら、世界観が滅茶苦茶になります。これを言うと“そんなの考えているのはお前だけだろ”って反応が来るでしょう。しかし、前例なら幾らでも有ります。臼井儀人先生然り、黒澤明監督然り、CLAMP先生然り、やなせたかし先生然り、武内直子先生然り。剰え、たてかべ和也さんに至っては、原作者でないにも拘らず御自身の担当のキャラソン“おれはジャイアンさまだ!”の作詞を司りました。私はこれらの事実を知って、自分の作品に責任を持ち、愛情を注ぐとはこう云う事であると考えました。尤も、自分ではない誰かが私の作品を読んだ結果、どの様な作詞をするのか非常に気になる云う考えも、全く無いと云う訳ではないのですが。


 読者の皆様は聡明ですからとうの昔に気付かれたかも知れません。元々、もしもシリーズの執筆の予定は有りませんでした。では何故書き足したかと云うと、第7回カクヨムweb小説コンテストの規約に適合する様に字数を稼ぐ必要が有ったからです。10万文字のノルマは、私の予想以上に大変だったと痛感しています。まぁ、私自身、書いていて凄く面白かったので、満足はしていますが。私は他の投稿サイト、具体的にはアルファポリスとノベマにも本作を投稿しました。然し、字数稼ぎの為に此処迄必死になったのは初めてです。此処にいらっしゃった方は、限定エピソードを読むことが出来て、実に運が良いと言えるでしょう。



 今更ですが、裏事情を1つ話します。本作のメインヒロイン、稲葉いなば杏果きょうかの祖父母ですが、当初の予定では、血の繋がらない祖父母と云う設定にする予定でした。本当の家族が事故死する点に関しては一緒ですが、其の後、一度は孤児院に入り、其処で更に性格が酷く歪む予定でした。何故なら、其の方が面白くなると考えたからです。只、これを捩じ込むと話がややこしく+重苦しくなるのではないかとも考えました。何十日も葛藤した末、最終的に没にしました。もしも採用していたら全然違う作品になっていたかも知れませんね。其の場合、齎された結果が良いのか悪いのかは分かりませんが。チャイルドプレイみたいにリブートの機会が有るならこの設定使うのも面白そうです。


 これは未だ正式に決定した訳ではありませんが、第2シーズンを執筆することを視野に入れています。楽曲自体は十分揃っているので、後は話の内容と、新キャラの導入を如何するかが問題です。万一実行するなら、精々失速しない様に必死で努力致します。尚、仮に執筆するとして、その場合、もしもシリーズも書くので、正式に決まった際は改めて告知致します。


 余談ですが、矢張り予想通りと言うべきか、誠に残念ながらと言うべきか、Pixivには、私より先に歌声喫茶について扱った作品を投稿された方が、僅かですがいらっしゃいました。まぁ、そんなに驚く程の事でもありませんでしたが。


 何れまた別の作品でお会いする時を今から心より楽しみにしております。それまでどうか体調を崩されません様、御自愛専一にて御精励下さりませ。



追伸

本作の内容は100%フィクションです。実在の人物/出来事とは一切無関係です。一番重要な内容なので、何十回でも繰り返します。

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歌声喫茶が人生変えた 桜撫子 @Nadeshiko_Sakura

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