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「あ、ぷんさん!!無事だったんですね!!良かったぁ~~!!」




 次の日、通りを歩いているといつもの元気な声が聞こえてきた。




「おう、玄助、昨日は助かった、礼を言う。」



「……そんな水臭いっすよ、俺らの仲じゃないっすか!」



「礼に団子でもどうだ?」



「あ、いいっすね~!丁度小腹が減ってたんすよ!」




 団子屋に着くと、みたらしと餡を二本ずつ頼む。




「そう言えば、聞きました?辻斬りがあったって……あの双子山の麓で。殺されたのは何てったって、あの珍物問屋の長十郎だって言うからたまげたもんだ!!」



「…………そうか。」



「噂によれば、そこには地面もろ共切り裂いた様な跡があったって言うんだから………おっかねぇ話ですよ!」




 玄助の話に上手く相槌を打ちながら、何も知らないフリをするぷん座右衛門。




「あ、ちょっと守之吉さん!みたらし一本足りないよ!」



「あぁ、すまん………もう歳かね。」




そう言って互いに笑い合う団子屋のジジババの元に、ぷん座右衛門が歩み寄る。




「そなた、名を何と申す?」



「あら、なんだいぷんさん、急に名前なんか聞いて………」



「いいから、教えてくれ。」



「私はお優、こっちが兄の守之吉さ。あんた、毎日うちの団子食べてるくせにそんな事も知らなかったのかい?本当に変なお侍さんだよ。」



「………そうか、お主等が、あの時の…………」



「………何の話だい?」



「いや、何でもない。もう一つ、聞いていいか?」



「何だい、忙しくなってきたから早くして頂戴よ。」



「子は、いるか?」



「あぁそりゃあもう子供も孫も、ひ孫までいるよ!長生きしなくちゃねぇ!」



「………そうか、それは良かった。」



「ぷんさーん?団子食わないんすかー?もう俺、そろそろ仕事戻んないといけないんすけどー!!」



「あぁ、今行く。」




 団子屋ののろしをめくり見上げた空は、真っ青な綺麗な空。




「リンドウ殿、そなたは今、そこからスズランのことを見守っているのか?」









第一話、完。









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激おこ!!ぷん座右衛門 goro @goro-father-in-my-heart

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