人形のごとき少女が向かい合う、生と死――。

ベルという少女を、会う人は皆人形のようと言う。
けれども、彼女と依頼人の姿を追い掛けて行くと、彼女はけして人形などでは無く、血の通った暖かな少女だという事が分かって来る。始めの無機質な感覚を与える表現から、徐々に彼女の持つ人間性が丁寧に細やかに描かれて行くのが分かります。

私はベルの、あるセリフに感動しました。きっとこれから、作品を読もうとするあなたにも、心に残る一言があると思います。

誰もが逃れられない死と、残される者の痛み。
そこに寄り添ってくれる葬儀屋、ベル。

けれども、またベル自身も痛みを抱えているようで……。

これからが楽しみな作品の一つです。