愛憎は表裏一体なのかもしれないけれど、煙に裏側はないように思うんです

ある一通の手紙から始まる物語。
幼き日の思い出。
楽しかったことや、悲しかったこと。
本人に伝えたいけれど、伝えることのできない思い。
行き場のない思いを綴り、宛先不明の手紙に変えて送る。
それを受け取ってくれる場所があるのだとか。
そこに手紙を送ったことで救われた人が何人も。何人も。

ある事件がきっかけで引き篭りになってしまった少女が幼馴染に向けて書いた手紙は、いったいどこに向かうのか。そして、彼女の行き場のない思いはどのようにして救われるのか。

結末はまったく予想のできないものでした。