エピローグ

エピローグ

 王宮の牢屋に閉じ込められた王妃は、隠し持ったナイフで指先を裂き、床に遺書を書いた。



 愛するシオンの横に葬ってほしい


 あの子のいない世界では生きて行く意味がない



 王妃は自決した。




 何も知らなかったリリーはシオンの死と王妃の死を知って戸惑ったが、シオンの死の原因を知って、納得した。

 力を持った魔術師だからこそ、人を殺める魔術を使ってはならない。

 リリーを守った魔術は、防御魔法だった。

 力は人の為に使いたいと心から思った。






 王妃の埋葬後、国王は気力をなくし、ビエントに王位を譲りたいと言った。

 

「ビエントの理想の国にしてほしい」


 それが国王の望みだった。


 ビエントは「受け賜ります」と気力をなくした父の手を握った。


 正式に国王は、ビエントに王位継承を行った。


 ビエントはアストラべー王国の国王陛下になった。


 リリーは、王妃となった。


 式典が行われ、盛大なパーティーが行われた。


 二人は、この国を豊かな国にしようと誓い合った。







 ビエントは、日々の練習で、ペンを浮かせることができるようになった。

 努力家の彼なら、きっと乗り物も浮かせるようになるに違いない。

 ビエントが描いた理想の国はできあがりつつある。

 きっと国民が住みやすい国になるだろう。










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悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険に出かけます

これにて終わりです。

読んでくださりありがとうございます。

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悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます 綾月百花 @ayatuki4482

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