神愛の刻印

作者 月猫

45

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★★ Very Good!!

西暦79年8月24日——
イタリア・ナポリ近郊に実在した古代ローマの港湾都市ポンペイ。
ヴェスヴィオ火山の噴火によって、一昼夜降り続いた火山灰と火砕流により滅んだことは史実のとおりだが、

その当時を生きた人々にとっては、きっとこの世の地獄のような光景だったことだろう。

そんな地獄を、神から与えられた能力で「預言」した少女、アティア。
迫害を恐れて、その素養を隠して生きてきた少女の稀有な能力は、
成長とともに、
否応にも注目されていくことになる——良い意味でも、悪い意味でも。

本作は、神も人も巻き込んで繰り広げられる、
歴史と神話が絡み合った古代ファンタジースペクタクル。

アティアを巡る愛憎渦巻く人間模様に、
古代ローマの神々が賑やかに彩りを添えるだけでなく、

当時のリアルな生活ぶり、風習、習慣といったところも、
丁寧に描写されていて、見どころが多くて読み応えたっぷり。

じっくり読み進めてほしい良作です。

★★★ Excellent!!!

 豊富な知識と丁寧な描写で書かれた作品はやはりおもしろい! とうなること間違いなし!
 個性豊かなキャラクターばかりで読み応え抜群!
 当時の生活や街の風景が描かれていることも読者の知識欲を満たしてくれる!

 食事中、おならとゲップは良いけどトイレに立つことはマナー違反だったそうです。じゃあトイレどうするの? ってなりますけど、なかなかにブッ飛んだ方法のため、今ご飯食べてる人が食欲なくすといけないので読んでみてください。

 週末一気読み、オススメです!

★★★ Excellent!!!

ヴェスヴィオ山の噴火が迫る時代。
シビュラ(巫女)の血を受け継ぐ少女アティアは、ローマの属領ポンペイの大商人の娘として生まれます。
アティアに嫉妬する姉や、シビュラの力を狙う元老院議員の息子ユリウス。そして迫りくるポンペイ最後の日。
懸命に生きようとするアティアに、危険を承知でよりそう奴隷の少年ゴーディー。
敵か味方か、アティアの前には様々な神まで現れます。
物語は緊迫感に包まれながらも、時には軽妙なやりとりにホッとしたり、ニヤニヤしたくなります。
完結を迎えた今、ぜひ一気読みをお勧めします!

★★★ Excellent!!!

壮大なストーリーは映画を見てるように鮮やかに浮かびます!
イタリアを舞台に少女が強く成長していく様は共感せずにはいられません。
長編と肩肘張らず、是非とも読んで頂きたい作品です。
きっと気づかないうちに物語の世界に入っています!