第66話 兄妹の思い+お知らせ的な……
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最近こころなしか、美帆に距離を置かれている気がする。
という表現をすると、普段から仲睦まじい兄妹ですよってアピールしているみたいだけど、そういうわけではなくて。
むしろ家の外でも中でも、僕に対する美帆の態度はいつも素っ気ないものである。けど何かが違うんだ。
例えるなら、いつもは無意識に僕を空気みたいに扱っているのが、あえて意識して遠ざけたり、関わらないように振る舞っているような……。
単に僕が自意識過剰になっているだけだといいんだけど。
僕だって今さら寂しいとか、少しは構ってほしいだとか、そういったシスコンに片足が突っ込んだような感情が身体の中で渦巻いて今にも爆発しそうになっているわけではない。
美帆は家族の前ではほとんど心の内を表に出さないから、逆にそれが少し心配でもあった。学校や部活とかで思い悩んでいなければいいんだけど。
***
「――普通にちょっと気持ち悪いって思わない?」
その一言が、永遠と頭の中で反響し続けていた。
ベッドに潜って頭から布団を被っても。
ヘッドホンをつけてガンガンに音楽を流しても。
外からではなく、内側から精神を蝕んでいくように声が広がっていくたびに、美帆は一人反論し続けていた。
「むかつくむかつくむかつく」
いちいち口に出されなくても、誰よりも美帆自身が理解している。
世間では到底受け入れられない恋。
「九条さんにも、遥陽さんにも兄さんは譲らないんだから」
――文化祭まであと少し。
――崩壊の始まり、あるいは終わりの日は近い。
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作者です。
更新できず申し訳ありません。
今後についての詳しくは近況ノートに記載しています。
目を通していただければ幸いです。
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好きな人に彼氏ができて落ち込んでいたら、急にモテ始めた。 西木宗弥 @re__05
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