秋の大収穫祭


結局、魔族側から食糧と鉄などを渡す事と20年間の停戦で講和が成立しました。

魔族はまだ戦う力を残しており、連合側はあまり多くの賠償請求を出来ませんでした。

まぁ完全に屈服させるのは被害が大きすぎます。仕方ないですね。

とりあえず魔族の人数が200人だったのを考えるとその3分の1程度を失ったので20年の停戦が切れてもしばらくは戦争を起こす事はないでしょう。


「そういえば創造主様。そろそろ麦の収穫の時期です。今年は豊作のようです」

「おー。よかったですね。これで冬も無事に越すことが出来そうですね」

久しぶりのいいニュースです♪

そういえばもう秋なんですよね。眠ってたらあっという間です。

外に出てみるとたくさんの村人が麦を狩っていました。収穫された麦は村の中心にある倉庫に次々と運ばれていきます。


「これは創造主様!たくさんの麦が取れています。他にも木の実の収穫も順調です」

穴を掘っただけの貯蔵庫には木の実が保存され、奥の方には燻製にされた肉も見えますね。

魔族からの食糧や輸入のおかげで食糧は十分そうです。


「これだけあれば今年の餓死者は1人も出ないでしょう」

「そうですね。麦などは来年の貯蓄にも役立ちそうです」

収穫も終わってお祭りが行われるそうです。私は上座の方に連れて行かれちゃいました。目の前にはたくさんの食べ物が並んでいます。

おー!これは美味しそうですね!久しぶりですよこんな食事は。

その日は歌ったり踊る人もいて楽しく夜が更けていきました。


と思った次の日には仕事です。食糧の量を測り、1日にどれだけ使って冬に必要な量や余りの量を計算したりしなければいけません。

「創造主様。鹿肉は450kgです」

「分かりました。1日にどれくらい使いますか?」

「はい。大体…」

もう疲れましたー!

それでも仕事は次々と増えていきます。あぁ無情……。それからはは休憩を取りつつ、村長達と3日間計算だけの生活を送る事になりました。


「創造主様!創造主様に教えて貰ったたたら製鉄が成功しました!」

「本当ですか!?よかった…何か間違えていたかと思いました」

「これで我が国も鉄を使えるようになりますね!」

「はい!最初は農具に使ってあげてください。ずっと楽になるでしょう」

「はい!」

この村も順調に成長しています。よし!もう少し頑張りましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転移少女の侵略譚!〜ゲームに吸い込まれた少女が世界最大国家を築くまで いろり @102938

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ