先の見えない今、どこか、両目をふさがれている感覚があります。どこへもゆけない閉塞感。明日の知れぬ不安感。そういったグレーの紗幕をさっと払ってくれる神様がいたら…ほんわかのんびりした短編連作で、心を和ませてはいかがでしょう。キツネもたぬきも可愛い。なによりも。この世を信じる作者がほっこりしています。