温かいおつゆや。お腹を満たしてくれる麺。薬味のネギや七味唐辛子のパウダー。ひとつの丼には様々な思い出があります。そのように見事な作品でした。きっと食べて飲み干して。それから元気になる。そんな作品です。どうか明日を見据えて生きる。自分以外の大切な誰かを思いながら生きる人。そうでないと思う人も。温まって下さい。素晴らしい作品。作家さんです。赤いきつねと緑のたぬきくらいに。私は前から存じておりましたが。未読の方はぜひお読み下さい!おすすめです( ꈍᴗꈍ)🍀
親子を結びつけるものはたくさんありますが味の記憶って、大きいでしょう。たまに親と食べたものの味、熱さ、手にした感触。絶対に忘れられませんね。あああ。いい。親子の間に流れる空気感が、ここちよいのです。赤と緑のおダシのごとく。ごちそうさまでした。
元妻の入院によって、娘の紗奈を預かることになった啓太。急遽、一緒に帰省します。啓太は紗奈と二ヶ月ごとに会っているものの、将来も会える保障はありません。幼い娘を思う啓太に、じんわりと胸が温かくなります。孫と会えて喜ぶ父や、親戚とのやりとりも微笑ましいです。家族との思い出に溢れた、赤いきつねと緑のたぬき。そして、東洋水産のあの商品もエピソードの中に登場します。この話を読んで、すぐに買いに行きたくなりました。
離婚にも色々な形があります。今作では円満離婚であり、その後の生活を見守っていく……というお話です。娘さんがいらっしゃって彼女の気持ちを考えると胸が苦しくなります。でも、なんだかんだで、元夫婦同士うまくやっていけそうだと思いました。
離婚した妻の娘。2ヶ月に1回会っている関係。元妻から連絡があり、入院することになったから娘を預かってほしいと。離婚して、離れていても、娘さんとの絆は大事ですね。いい話でした。