笑いあり涙あり! 少年の心を忘れない、大人の職と地位を利用する探偵団!

小学校の頃に読んでいた少年探偵団のような文体なのにおじさん達が主役って何だかシュールで面白いな。
ーーというのが、序盤の感想でした。

読んでいくうちに、おじさん達が自分の職を生かしはじめたり、大人になってしまったことによる悩みを打ち明けだしたりと、「おじさんであること」が存分に生かされていて脱帽しました。

特に、久保さんは大人になりながらも、少年の時の真っ直ぐな心を持っていて、終盤になるにつれ眩しく見えましたし、彼の言動に泣かされました。

青春時代を美しく描き、その後は暗く重く描く作品が多いこの世の中、本作はおじさん世代も輝いてみせて素晴らしい人間讃歌だと感じました。

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