静かな日常にこそドラマがある。

作者さんの実体験をもとにした、お仕事私小説。
大型自転車屋チェーン店の店長さんとして働く作者さんは、朝日を見るのもしんどいほどのお疲れモード。
そこに、日本一周をしたいと自転車を求めてやってくる一人の青年。
その壮大な夢を馬鹿にすることなく、真摯に対応する作者さん。
自転車店の店内の雰囲気や作業、丁寧な描写がすばらしく、作者さんの心の内が伝わりとても共感できました。
客と店員というわずかな関わり合いの中でも、人とのつながりがあることを思い出し少し前を向いて進もうとする作者さんに、読者は勇気をもらえると思います。私はなんだか胸熱でホロリとしてしまいました。ぜひ読んで欲しいお話です。

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