メイクの力は隠すばかりじゃないだろう

コロナ禍で舞台関係の職を失いアイドルのメイク担当につく主人公はその現状にちいさな違和感を募らせていく。大人の打算。飾られることで下地に隠されてしまう本人の心と自信。現実の理不尽さ。そして主人公が素顔の5人を思う気持ち。どれも描写が好きです。短めの本文なのにまるでスタジオの様子が目に浮かぶような作品でした。誰にでもおすすめしたい作品です。