あとがき
こんにちは。
これは、私が初めて企画モノとして参加させていただいた作品です。
当時、初めて百合モノに挑戦したのですが…難しかったです。
乙女心の繊細な部分の描写が…むずい。
まぁ、結局お読みいただければ分かる通り、朱希ちゃんは性別違和(性同一性障害)で苦しむ男の子、という設定でして。
それをそうとは知らず、美人OLと恋に落ち…という設定でしたが、最後が思ったより血みどろになりました。
朱希ちゃんには怖い思いをさせてしまいました。
字数が足りず、その後までは描けないですが、この後も、きっと二人でなかよく、GID(性別違和)について話し合い、2人なりの結論を出すんじゃないかな、と思います。
心残りとしては、本当は朱希ちゃんの親友をもっと活躍させたかったんですが、思ったより詩音さんが肉欲に弱い人だったので字数が足りなくなってしまいました(汗)
おわびにちょっとしたおまけを作ったので楽しんでください。
お・ま・け
※かなりコメディ入ってます。
その1.『詩音はやっぱり乙女キラー』
「えぇー!?」
「し、詩音に…」
「「恋人ができたー!?」」
「な、何よ大げさね…」
「あ、相手はだれ!?」
「や、やっぱり店長さん!?」
「はぁ?なんでそこに店長さんが出てくるのよ。そもそもどこのお店の店長さん?」
「…あー…」
「…可哀そうに…」
「なに?何のこと?」
「う、ううんなんでも。それでどんな人なの?」
「う、うーん…あ、あのね、そのね…」
「うんうん」
「す、すごく目がきれいで、ちょっと垂れた瞳がとっても可愛くて…」
「…可愛くて…」
「へぇ」
「な、なによもう!」
「別に」
「どうぞ続けてください」
「もう…で、でね、髪がすっごく綺麗で…もう可愛くて可愛くて…ちょっとハスキーな声も魅力的で…」
「…ねぇ、一応確認するけど、相手はどっち?」
「?どっちってどっちよ?」
「決まってるでしょ!男か女かどっちなのよ!」
「何言ってるの?…『乙女』に決まってるじゃない」
「で…」
「でたー!『乙女キラー』でたー!!」
「ついに出たかー!」
「…私は怪獣か…」
「で、あいては幾つ?」
「…ろく…」
「へ?二十六?近いわね」
「うん。イイ感じじゃない」
「ち、違う!」
「え?まさか三十六?」
「ちょっと上じゃない?まぁ詩音なら年上の女でもイチコロでしょうけど」
「だ、だから違うったら!じゅ、十六よ!!」
「…」
「…犯罪だー!」
「ロリコンだー!ロリコンがいるよー!!」
「だー!!!やめてぇ!!!」
「…顔が見たい」
「え?い、嫌よ」
「何でよ、どうせ待ち受けにしてるんでしょ」
「あ、ちょっと!!」
「えっとどれどれ…って!」
「か、可愛いい!!」
「ちょっと!超美少女じゃない!!」
「え、えへへへ、そ、そうよ?い、いいでしょ」
ひそひそ…
「…デレてる詩音、めっちゃ可愛いんだけど…」
「…私らだけは絶対に詩音になびかないって思ってたけど…」
「…気を付けないと落とされるかもね」
「んふふふ、ね、ねぇ、も、もっとあるんだけどさ、見たい…?」
「「ぶふっ!!」」
「き、きゃあ!ちょ、ちょっと鼻血!だ、大丈夫!?」
「…だ、だめ…」
「色んな意味でもうダメよ…」
「ちょ、し、しっかりしてー!」
その2.『朱希ちゃんも乙女キラー?』
※朱希ちゃんは女子高に通ってます
「え、えぇー!?」
「あ、朱希に恋人ー!?」
「ちょ、ちょっと相手はだれ?」
「ま、待ってよ一気に話せないよ…と、年上の人なの」
「ま、まさか朱希が年上好みだったなんて!!」
「私たちの朱希がー!」
「ちょ、み、みんな大げさ…」
「そ、それでどんな人なの…?」
「う、うん。あのね、すっごく強くて、凛々しくて…」
「へぇ、強い男なのね」
「まぁ憧れるわよね」
「でもね、照れるとすごく可愛くて、凛々しい表情がぽっと真っ赤になって、モジモジしちゃうのがすごくキュートなの…」
「…」
「ま、まぁギャップがある男も魅力よね」
「おまけに髪もすごく綺麗で、長くて…ホントに憧れちゃう。すっごく美人だし」
「…髪が長い?」
「美人?」
「そうだけど…どうしたの?」
「あ、あの…桜宮朱希ちゃん?一応確認するけど…」
「うん」
「あなたの恋人の性別は?」
「女の人だよ?」
「…」
「ゆ…」
「百合だ―!」
「朱希もやっぱり百合に走ったー!!!」
「しかも年上キラー!!」
「ちょ、年上年上って言わないでよ。私が初恋だよって言ってくれたんだもん」
「…乙女キラーだー!」
「朱希が乙女キラーになったー!」
「ちょ、何なのそれ?」
「うぅ…朱希だけは健全に生きて欲しかった…」
「そう。この女子高の毒牙にかからずに…」
「もう二人とも何言ってるの?前にも言ったけど、私身体は男の子なんだよ?」
「…あれ?」
「そうだったっけ?」
「うん」
「…うそよ」
「うん。だってこんなに可愛いだもん」
「あん、ちょ、ちょっとドコ触って…」
「ほら、ちょっと小さな胸も感度良好だし」
「ちょ、あ、んん!そ、それ以上はダメだったら!し、詩音さんにも触ってもらってないのに!!」
「…」
「…」
「はぁ、はぁ…もぅ…ひどいよ…ふ、ふざけるのも度が過ぎると怒っちゃうぞ?」
「「…ぶはっ!!」」
「き…きゃあああ!!ふ、2人とも鼻血が!!ちょ、ちょっと!」
「…まさか…私たちが落とされるなんて…」
「…恐るべし乙女キラー朱希…」
「な、何訳わかんないことを…」
「う、うぅ…ねぇ、じゃあ写真見せてよ」
「だ、大丈夫なの?」
「大丈夫よ…ほら無いの?」
「あ、あるけど…美人だからあんまり見て欲しくないんだけどなー…」
「「…ぐはー!!」」
「きゃああ!ちょっと大丈夫!?」
「な、なにこの人ほんとに人間なの?」
「こんな美人見たことないけど!?」
「詩音さんに失礼でしょ!ちゃんと人間だし可愛いし美人だし自慢のか、彼女だもん!」
「…朱希、恐るべし…」
「ねぇ、恋人連れてくるときはあらかじめ言わないとだめよ?」
「え?どうしてよ」
「女子高にそんな美人を連れてくると(鼻)血の雨が降るのよ!」
「…ティッシュつめとけばいいんじゃ…?」
「―お、乙女殺し…」
「…ねぇそれさっきのとかけてるの?」
ほんとにおしまい♪
オトメゴコロ さくら @sakura-miya
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