後書き

忘れられ師の冒険譚:後書き(本編ネタバレあり注意)

 大変申し訳ございませんでした!

 という冒頭の挨拶で入る後書きでございます。


 いやだって、フィベイル編として書き出した本作一巻相当だけで、60万文字行ってますからね(汗)

 作者本人もここまで引っ張る展開になると思っていなかったのですが……。

 ということで、反省会も兼ねての後書きです。

 いつもながら本編のネタバレもありますのでご注意を。


   § § § § §


 さて。今回はいきなり完結フラグを立てていますが、先にお話しておきますと、個人的にもう一巻分相当の物語までは書いて完結かな、という構想があります。

 ですので、実際の所完結のフラグを立てるか、連載中のままとするかは悩ましい所でした。


 ただ、今回は一旦このフラグを立てて置くことにしました。

 理由は純粋に、次巻相当のお話の開始日を決めにくい状況だからです。


 去年の「忘れられ師の英雄譚」受賞からの書籍化作業。

 同じく去年生まれた息子の世話。

 平日は勿論普通に仕事をして、その合間に自作を書くわけですが、「忘れられ師の冒険譚」だけじゃなく、やっぱり作家として新作も書きたいなとも思ったり。

 なんてことが重なると、やはり中々にハードワークでして。

 以前の「忘れられ師の英雄譚」連載時と比べても、やはり執筆速度が落ちているなという点を顕著に感じました。

 また、最近は当日執筆、当日更新が続く事もざらでしたが、それ故のクオリティ劣化が自分でも顕著だと感じる点も多かったんですよね。


 なので、次回更新開始の期限が明示化できない段階では、一旦作品を完結扱いにしておいたほうが、読者様もやきもきしないのでは、と考えました。


 勿論、続編を書く意欲がない訳じゃないんですよ。

 ただ、去年から今年にかけて「口からでまかせを言う盗賊は、師匠とも英雄ともよばれたくない」を書き上げましたが、もう一作くらい新作を書いておきたい欲なんかもあるんですよね。


 一応「忘れられ師の英雄譚」書籍化をされた際に、多くの方に手に取っていただけて、続巻が進んでいけば、「忘れられ師の冒険譚」で書いた話も書籍化される可能性はあるので、そういう意味でもきりがよい完結までは書きたいと思っていますので、よろしければ続きは暫くお待ちいただけたらと思います。


 さて。

 今回いきなり文字数が「忘れられ師の英雄譚」全巻分を超えてしまいました。

 これは、書きたい話を書いたというのもありますが、反省としては「詰め込みすぎたかな」に尽きましたね。


 異世界からやってきた、カズトを知る存在の美咲。

 今回の話としては、ここを主軸に四霊神や宝神具アーティファクトが関係する物語を書いていった訳ですが。

 まあ、結果として多くのドラマが詰め込まれました。


 新たな宝神具アーティファクトであった蜃気楼の塔と、それを護る神獣ザンディオ。

 そこに辿り着くまでに問題になったミストリア女王やザイード達。

 カズトがいにしえの勇者と聖女の息子であることも、ここで大きく関係してきました。


 と、こう考えてみると、よくまあここまで詰め込んだな、という感じなんですが、それ故に英雄譚より一つの話が長くなってしまったのは、反省点のひとつでした。


 あと、相変わらずカズトが色々と悩みすぎで背負い過ぎだったかなぁ、というのもあります。

 まあ、美咲が現れた事で露骨にそういった部分が目立ったというのはありますが。

 この部分は個人的に、異世界転移だからこそ、という要素でもあるので止むなしかなって思ってます。


 結構、異世界転生・転移物って、スキルとかもらってこっちに来たら、知識を活かす事はあっても、向こうの世界に関係する事は一切語られないなんて作品も多いんですよね。

 だからこそ、カズトはリアルで異世界を知り、異世界を知らなかった美咲には異世界の裏の側面を経験させたくない、といった葛藤をさせたかったんですよね。

 異世界に行っちゃえばただのファンタジー、というわけじゃない世界。ある意味でのリアルを感じてもらいたかったんです。


 こう考えると色々詰め込みすぎではあったものの。

 「忘れられ師の英雄譚」でできなかった、冒険らしさを少しは出せたのは個人的に良かったなとも思ってます。

 特に今までの戦闘はほとんどカズトってソロなんですよ。

 それが、やっとロミナ達と共に、『絆の加護』と『絆の力』を駆使しながら戦うパーティープレイを描けたのは、個人的にも楽しかったし良かったなって思っています。


 個人的に、もう少しラブコメ方面の演出も入れたかったのですが、展開がシリアス寄りだったのもあってあまり描けなかったなぁ、というのがあるのですが。

 その辺は最後辺りの展開から、次作に期待という所でしょうか。


 はてさて。次回の冒険譚はどうなるのか。

 気になる方は気長にお待ちいただけたらと思いますが、「忘れられ師の英雄譚」書籍が出るのとどちらが早いかなぁ……。

 そちらも色々動いていますが、まだ色々とお話ができない段階ですので、こちらも朗報をお待ち下さい。

(としか書けないのが結構辛いですねぇ……。今は桜が咲くのか散るのかって状況です(謎))


 ということで。

 ここまでお付き合いくださった方々、本当にありがとうございました!

 続編や新作が始まる時には、またお付き合いくださったら幸いです!


              2023.3.30

           しょぼん(´・ω・`) 

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忘れられ師の冒険譚 〜聖勇女パーティーに戻れた男は、記憶に残れるよう彼女達と夢を追う〜 しょぼん(´・ω・`) @shobon_nikoniko

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