小さな部屋で引きこもって咆哮していた少女の世界が、Vtuberとして活動していくうちに少しずつ広がっていくお話。
活動方針からして一風変わっているVtuber事務所で個性的な仲間たちと出会うことで交友関係が広がり、日本を、そして世界をも動かしていく。普通ここまで大規模な展開だとファンタジーが過ぎて違和感の元になるところが、主人公だけではなく、まわりの人たちもスペックが突き抜けていることによって爽快さ・痛快さを生み出していると思います。
彼女が関わった世界を変えていく、そしてみんなで変えていく物語。
ぜひとも読んでみてください。
もうね、推さざるをえないですよ虹色ボイス永遠に箱推しですよこれは!いえ、失礼しました。ご挨拶もなく突然過ぎました、反省します。
茶番はさておき。
登場人物が皆さん魅力的です。当然好みだとか好みじゃないとかはありますが、全ての方にしっかりと人間味があります。とってもリアル。
主人公のスペックは少々ファンタジックですが、内面や成長過程が実話のドラマ化くらいに感じるほどリアルに描写されていて感動しました。
私はVtuberを観たことのない人間ですが、実際こんな感じなのかなと思わせてくださる臨場感のある描写、演出が素晴らしいです。
うーん、ドラマという表現は語弊があったかもしれません。申し訳ないです。しかし、作中で起こる事に現実味があって、お話の展開は劇的にドラマティック。私の貧困な語彙では「実話のドラマ化」がどうにか思いついた例えでした。あ、内容が深いのでラノベじゃなくて小説でもいけるのではと思いました、というのも今思いつきました。いやでもweb小説やVtuberの世間的扱いからするとラノベが無難ですかね…。
ゴタゴタ書いてしまいましたが、とにかく読み応えバッチリの大変面白い物語です!
以上、最終章エピローグまで読んだ者のネタバレ無し感想レビューです。読んで頂きありがとうございました。
圧巻だった。あまりのクオリティの高さに嫉妬すらする気が起こらず、只々この物語を広めねばという使命感に突き動かされてこのレビューを書いている。
私は配信モノが好きだ。読むのも書くのも、実際の配信を観るのも。
ただ、ネット小説として流行りの人気ジャンルであるがゆえに玉石混合であるのも事実。あまりにもご都合主義が過ぎたり、盛り上がりが無さすぎて飽きてしまい読むのを止めた作品も多い。
正直なところ、読み始めるまでこの作品も数多の石のひとつであろうとあまり期待していなかった。
タイトルとあらすじを読んだ時点で、リアリティはあまり期待できないなと見切っていたまである。
引きこもりで対人恐怖症の人間が、喋りだけで評価されるVTuberとして成功するなんてありえないし、収益重視の企業勢VTuberとしてデビューするなんてもっとありえない。どうせご都合主義の俺TUEEEEなんでしょ? と冷ややかな態度で、カクコンのエンタメ総合の受賞作だからとりあえず最初だけでも読んでみるかと読み始め…………ガッツリハマってしまった。これは石じゃなくて玉の方、それも例えるならアフリカの星レベルの最上級の玉だ。
舐めたこと思っててすみません💦 調子づいててすみません💦 よろしければ推してもよろしいでしょうか?
20話の時点で既に最高評価のレビューを書こうと決めていたが、読み進めるにつれて評価はどんどん上方に修正されていった。
無理めの設定だと思っていたすべてに意味があり、納得出来るリアリティの高い背景情報があった。キャラクター全員の自我がしっかり確立していて、それぞれが悩み、足掻き、成長し、現実の人間による群像劇を観ているかのような深いドラマがあった。
実際の社会問題であるネット冤罪や悪意の炎上、デジタルタトゥーといった重いテーマに焦点を当てつつも、思わず笑ってしまうような鮮やかで斬新な解決方法が示され、なるほどと学ばされると同時に勧善懲悪の時代劇にも似た爽快感があった。
構成も素晴らしく、伏線の回収も見事で読者を楽しませようという工夫が随所に見られて全然飽きさせない。
これほどまでに全話にワクワクとハラハラとクスリが満遍なくバランスよく詰め込まれた作品を他に知らない。
そう、こういう配信モノが読みたかったんだ。間違いなく配信モノとしては自分にとっての最推し作品だ。
みんなに読んでほしい作品だが、とりわけ配信モノを書いてる書き手諸君にはバイブルと言っても過言ではない凄い作品だから特に読んでほしい。
正直、作者はVTuberのマネジメントをやっても成功すると思う。
書きたいことはたくさんあるが、まあその辺は本編を読んでのお楽しみということであえてここでは触れないでおこう。