25:ステッキ
さっきまで明け方だったはずだけれど、この湖に来て時間が変わったらしかった。
――遠くは見えないが近距離ならまだ把握できるな……
排除されるのをおとなしく受け入れるつもりはない。どう考えても穏便な方法ではないことが明白だからだ。僕が僕の意志でこの場所を訪ねたのだとはいえ、僕はこの場所を荒らそうと思って踏み込んだわけではない。敵対するつもりさえないのに、出口に案内されるでもなく命のやり取りで解決しようだなんて野蛮だと思う。
僕は護身のためにステッキになりそうな太い枝を掴んで立ち上がる。対話可能な相手を見つけ出して、脱出方法を探らねば。
《鍵》から始まる《餞》までの物語 一花カナウ・ただふみ @tadafumi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。《鍵》から始まる《餞》までの物語の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます