第30話 大好き。

 沙織ちゃんと付き合う事になった次の日の朝。目覚めは最高に良い。顔がニヤける。実感が湧いてきた。


 朝食は毎日妹の瑠華と一緒に食べている。その瑠華もニコニコだ。俺が沙織ちゃんと付き合う事になったのが嬉しいらしい。


 昨日の車の中で司に電話をした後、唯ちゃんにも電話をした。沙織ちゃんと付き合うと伝えた。そして唯ちゃんの連絡先も消すと。


 唯ちゃんは『分かった。幸せになってね』と言ってあっさり身を引いた。自分も新しい恋を探すと言って。人の幸せを奪う恋はしたくないと言っていた。


 ◇◆◇


 学校に行っても雰囲気はいつもと変わらない。昼休みに司が沙織ちゃんに絡んでいる。俺は自分の席からそれを眺めている。


「はぁ? だっる。あっちに行って。カスが」


「え〜。そんなに怒らないでよ〜。冗談だよ〜」


 相変わらずの沙織ちゃんと司は仲良しだ。幼馴染っていいよね。


 二人を眺めていると沙織ちゃんと目が合う。少し恥ずかしそうに俺から視線を逸らした。


 今まではその仕草は俺を嫌っていると思っていた。でも逆だった。


 好きだから目が合うと照れて視線をはずすと本人が教えてくれた。可愛い。可愛いすぎる。


 めっちゃ好き。沙織ちゃんを好きな気持ちが一秒毎に増大していく。


 今日は久しぶりの日直。もちろん沙織ちゃんと二人で日直。


 放課後が待ち遠しい。すごく楽しみ。おそらく司も残ると思う。二人きりにはなれないけど、それもまた良し。


 今後も三人仲良くやっていきたい。だから俺は沙織ちゃんと司に嫌われないよう頑張っていこうと思う。


 放課後は沙織ちゃんとラブラブするぞぉぉぉ!


 ◇◆◇終わり◇◆◇

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男子高校生の青春ラブコメ。 さとうはるき @satou-haruki

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