わたしはいつから、執事から勇者になったのでしょう?

 執事として有能な主人公が仕える御嬢様は、まったくおしとやかではなく、ファッションセンスもない上に、花より団子。そんな御嬢様と、まさに花見をしながら団子を食べに来たところで、主人公は御嬢様と一緒に池に落ちてしまう。
 気付いた主人公は異世界にいて、横暴極まりないヴァルキュリアに勇者として召喚されたことを知り、一方的にクセが強いパーティを組まされる。しかし、パーティの内の一人である修道女には、バジリスクの呪いがかかっていて……。
 紆余曲折の末に、魔剣を手に入れる主人公だったが、ある人物から衝撃の事実を告げられるのだった。
 召喚された時、主人公は一人だった。一緒にいたお嬢様は一体どこへ行ったのか。現世で主人公を探している? それとも別のどこかに御嬢様も飛ばされた? はたまた、同じ世界の別の場所にいるのか? 
 最強の執事が御嬢様を探しながら、世界を救う⁈

 執事の心のつぶやきが、穏やかながらチクリとしていて、面白く読み進められました。主人公を取り巻く人々も個性的で、普通のOLみたいなヴァルキュリアが個人的には一番クセが強かったと思います。

 是非、御一読下さい。

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