もどかしい、じれったい、めっちゃわかる～が満載の大人の恋愛ストーリー

まずひときわ印象に残ったのが、
主人公二人の名前が一切出てこないこと。
こんな書き方があるのか！　と勉強になりました。

二人の主人公（彼氏と彼女）の視点から物語がつづられており、
読者は二人の気持ちとか動向がもう痛いほどわかるわけです。
しかし当然彼氏彼女はわからないわけで、この状況が
読者のもどかしさを助長させます。
私は女なんで恋愛こじらせてる彼女さんの気持ちが超わかる！
同時に、
彼氏さんは常に彼女といたい、優先にしたい（してほしい）けど
彼女さんはそれ以外のことも充実させたい
というやり取りもとても分かります。

一見私が中高生のときに流行ったケータイ小説を
思わすような雰囲気なんですが、
年齢層は大人向け。
これがうんうんわかっちゃうなって思ってしまう私は
もうすっかりいい大人になってしまったんだなと感じました。

結末は……まあ、こうなるだろうなとは
途中から感づいてました。
しかし、後味すっきり、
なんだか自分の恋愛遍歴も思い返しちゃいました。