第12話 エピローグ
「・・・・え?」
真鍋君の顔を見ずに、私は大きめの唐揚げにかぶりつく。
「え・・・・えっ、それって・・・・」
「ほら、食べないと、冷めるわよ」
「あ、はい・・・・いやいや、澄香さんそれって!」
「いいから、食べる」
「はいっ!」
嬉しそうに笑い、真鍋君は大口を開けて、アツアツの唐揚げにかぶりついた。
「あつっ・・・・でも、うまっ!」
「私、今度こそ『レインボースターダスト』見てみたいな。あなたと、一緒に」
口の中のアツアツの唐揚げを何とか飲み込んだ真鍋君が、再び口をとがらせる。
「ずるいな、澄香さん」
「え?」
「何で俺のセリフ取るかな」
そして、真剣な眼差しで私を見つめて、言った
「俺、澄香さんと一緒に見たいものがあるんです。一緒に、来てくれますか?」
「ええ、是非」
私の即答に。
彼はその場で、大きなガッツポーズを見せた。
今度こそ、見られるわよね、私達。
しっかり手を取り合って支え合って、辿り着きましょう。『レインボースターダスト』が見られる場所に。
『レインボースターダスト』を、あなたと一緒に。
【終】
レインボースターダストを あなたと一緒に 平 遊 @taira_yuu
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