ある日、魔王と人間が恋に落ちた……。ふたりの間に誕生した娘は、魔王の血を継いでいた。
ある日、魔王に挑み完勝したはずの勇者が引退した……。その力を、自分の息子に与えた後、この世から消滅した。
そして、現在、ふたりの末裔は出逢ってしまった……。それは、偶然か? 必然か?
ふたりは、過去に相対した者たちの因縁を辿らざるを得ないのか? それとも、新たな結末を、その手にすることができるのか……?
ふたりが自分の大切な居場所を守り、戦う物語。そして、純粋な恋の物語が、ここに始まる。
手に汗握る展開が、ドキドキする感情が、あなたの胸に心に響くはずです……。
実に素晴らしいエンタメ作品でした!
この場合の「エンタメ」の意味はというと、純粋に「読者を楽しませてくれる」ということ。
ファンタジー+恋愛という王道的な舞台設定ながら、登場人物の心理描写の巧みさ、新キャラの登場するタイミング、結末に至るまでのストーリーバランスの良さなど、魅力のたっぷり詰まった一作です。
そして、しつこくない範囲で恋愛感情が繰り返し表示されることで、主人公二人への感情移入度は凄まじい値を誇っており、著者様の仰る通り「二人の幸せを願わずにはいられない」気持ちになります。
「エンタメ」――それは、「愛されるうる作品」ということなのかもしれません。
このような作品を創造してくださった著者様に、心から感謝申し上げます<(_ _)>
父と二人で祝う誕生会の日。優しい父は娘の華月にゆっくりと語り掛ける。
『華月は、魔王の娘なんだ』
いきなり衝撃の告白から始まる物語。主人公の華月は高校一年生になったばかりの女の子だったが、普通の娘から魔王の娘になった瞬間である。
それを証明するかのように突然やってきたのは、勇者の息子を名乗る男の子。彼の登場を皮切りに華月の運命は大きく動き始める。それは親友を、クラスメイトを巻き込んで……
魔王の娘といっても、至って普通の女の子の華月の運命に翻弄されつつも、必死に頑張る健気な姿に応援したくなります。そして、ほのかな恋の予感に「頑張って!」と声を掛けたくなります。
物語はまだ始まったばかり。華月にどのような運命が待ち受け、それに立ち向かって行くのか一緒に見守っていきませんか?