おまけ

 と言う訳で、本編終了後のおまけコーナーです。出来ればこのページは本編を最後まで読み終えてから読んでくださいね。

 まずは、この作品を書くにあたって設定した各種項目の紹介から。



 舞台 エルトリア

 深い山に囲まれた人が入ってこられない山奥にあるヴァンパイアの集落。住人は全員ヴァンパイアで、人口は1000人程度。人里離れているので自給自足の文化なものの、外界の知識や技術も入っており、人間界の文化と歩調を合わせている。ドラキュラは基本食事は吸血のみなので街はゴミが溢れておらず清潔。

 住民はこの街を拠点に狩りに励んでおり、街は平和そのもの。ドラキュラの真祖が作った隠れ里のひとつ。ドラキュラの街なので日中は誰も家から出ない。


 ヴァンパイア

 よくある伝説そのままの存在。人の生き血をすする。体力、回復力がすごい。日光に当たると死ぬ。信仰心を持つ者の神聖なアイテムや聖水も弱点。眷属は血を吸われても生き延びた者だけがなる。普通はそのまま死ぬ。1回の吸血で体力は1年は軽く持つ。けど、毎日吸うのも平気。


 ヴァンパイア因子

 眷属がヴァンパイアに目覚めるために必要なもの。これが目覚めて初めてヴァンパイアの能力が発揮される。ニックはヴァンパイアからの輸血を何度も受けた事でこの因子が変貌。そのために中々目覚める事がなかった。限界を超えた怒りでそれが目覚めた時、通常のヴァンパイアの力に加えて吸血行為で吸血鬼を殺す特別な力も目覚めてしまう。

 普通、ヴァンパイアは弱点以外では殺せないものの、その吸血鬼の力を取り込む事で殺す事を可能にしている。更に、ニックは吸血する度に吸ったヴァンパイアの能力分強くなる。


 主人公 ニック

 ヴァンパイアの里で産まれた唯一の人間。眷属になった母親が妊娠中だった。産まれてすぐに母親とは死別。ニック自身もヴァンパイアになるはずなのに、因子が目覚めない。子供の頃は自分もヴァンパイアだと思って無茶ばかりして大怪我をする度に周りのヴァンパイアの血を輸血していた。


 母親の血を吸ったのはこの里の長で真祖の血筋のヴォルゲン。彼はヴァンパイア界でも5本の指に入る貴族。力の強い吸血鬼なだけに眷属が中々出来なかった。なので主人公も坊っちゃん扱いで優遇されて育った。いつか因子が目覚めた時のために英才教育を受けている。


 因子覚醒後、日の当たる場所では人間、日が沈んだ後はヴァンパイアと言う特性を得る事となった。真祖の血をベースに様々な吸血鬼の血を体に受けているためにチート級の潜在能力を秘めている。


 主人公の父 ヴォルゲン伯爵

 里の領主、1000人のヴァンパイアをまとめている。真祖の血筋で吸血鬼ランキングでも上位5本の指に入る実力者。強すぎて眷属が作れない。里だけでなく、辺り一帯のモンスターのボスも兼任していた。支配域は人間の小国より広い。その人脈で人集めも容易。声を聞かせたり、目を合わせただけで人間を洗脳出来る。

 人間の裏社会ともコネを持ち、小国の国家予算レベルの資産もある。学校やハロウィンパーティーの仕組みも彼の発案。


 息子の主人公を溺愛して特別待遇もしているものの、その裏には最強の吸血鬼を作ると言う裏の目的もあった。同じ真祖の血を引く上位の者以外には負けた事がない。弱点は他のヴァンパイアと同じなものの、日光以外で殺しても秒で復活する。生命エネルギーが残っていれば、日光で焼かれても夜になると復活する。


 エルトリアのヴァンパイア達

 住人全員、ニックの事を大事に思っている。それは領主の息子と言う事もあるし、里には彼しか子供がいない事も関係している。


 キーゼル 館の使用人。執事。メガネで物静かな白髪のイケオジ。実力者であり、そのランクは領主の次と言われている。

 シシリィ 館の使用人。メイド長。年齢不詳の妖艶なおねーさん。隙あらばニックを誘惑している。仕事は有能。

 リリナ  館の使用人。メイド。銀髪の二重人格メイド。普段は無口で感情が爆発すると荒っぽくなる。

 クナル  里の気のいいおじさん。中年太りだけど動きは素早い。いつもニコニコしている。

 アーシャ 里の気のいいおばさん。いつもニックに声をかける。たまに説教臭い。

 アニル  里で主人公の次に若いにーちゃん。人生に絶望していたところ血を吸われて眷属になった。見た目は20代後半。皮肉屋。


 全寮制の学校 ニアハイフ学園

 いつまでもニックが人間のままなので入る事になった男女共学で全寮制の人間の学校。実はエルトリアの外れに建てられていた。理事長はヴォルゲン伯爵。ここでニックは多くの友達を得て、学園生活をエンジョイする事になる。盛大なハロウィンパーティーで盛り上がるのが定番行事。

 実は学校とは名ばかりで、ヴァンパイアが年に一度の食事のために子供達を集めて育てている施設。生徒数は里のヴァンパイアの数に合わせるように、最低でも1000人は集められる事になっている。


 ハロウィンの日にヴァンパイア達の食事でリセットされて、翌日にはまた各地から集められる。生徒達は面接時に理事長によって偽の記憶を植え付けられている。


 先生達

 全員洗脳されている。生徒達を思う気持ちは本物なものの、ハロウィンパーティーには誰も参加しないし誰一人生徒達を助けに行かない。


 タルタ 校長。頼りなくて痩せて剥げている。お飾り校長と呼ばれている。目もどこか虚ろ。

 リシィ 副校長。校長を影で操る教育熱心なメガネおばさん。色々なところがふっくらしている。色々と厳しい。

 ザンキ 学年主任。犬みたいな顔でよく言葉を言い間違える。怖そうに見えて実は優しい。授業が分かりやすい。

 マイク 担任。自己啓発にハマっているのか、説教が好きなおじさん。生徒達には受けが悪い。授業は手抜きでテキストの丸写し。

 エリザ 保健の先生。テンプレのやらしいメガネのセクシィおねーさん。生徒を何人も性的に食ったと言う噂あり。その話はいつもはぐらかされるので真相は謎。


 主人公の友達


 レイス  15歳 お調子者男子。チビ。体型は普通。勘が鋭い。落ち着きがない。おしゃべり。

 ハンク  16歳 クールメガネ男子。背は普通。体型も普通。毒舌。寡黙。気配を消せる。

 ザッパ  16歳 大雑把男子、背が高い。ぽっちゃり。声がでかい。よく笑う。楽天主義。

 リリ   15歳 大人しい女子。背は低い。痩せてる。声が小さい。ロリ声。ショートカット。隅っこが好き。

 シーリス 16歳 お嬢様キャラ。背は普通。体型も普通。実は何もかも普通。

 レイア  16歳 元気な美少女。背は普通。少し痩せてる。スタイルがいい。声もきれい。怖がり。


 と言う感じで、本編では全く活かされていなかったりな設定でした(汗)。



 では、ここからは簡単なあとがき。


 今回の話は自作には珍しくハッピーエンドではありません。吸血鬼をテーマにした話を書こうと思ったら自然にこう言う物語になっていました。一度頭の中で物語を作った後に、この作品はミスリードで行こうと閃いてニックの出自の紹介を物語後半にずらしました。しっかりミスリードになっているかは分かりませんけど、それを目指したと言う頑張りだけは分かってくださると嬉しいです。


 今回の作品の特徴をひとつだけ挙げるとしたら、登場人物の多さですね。これは、設定を作ったキャラを出来るだけ出していこうと考えながら書いていたら、結果的にそうなってしまいました。担任の先生だけは出演させられませんでしたけど、他は全員出せたかな。全18人。1万5千文字の作品にしては出し過ぎだろって言うね(汗)。


 ニックの力の秘密は本編で全然説明されていませんけど、それはわざとです。もしこの話が続くなら解説キャラが説明したでしょうけどね。ニック自身が自分の力に気付いていないと言う事を印象付けたくて、謎のままにしました。一人称作品ですしね。


 設定には書いていませんけど、この世界には他のモンスターや魔女もいるって世界観です。人間側にも当然ヴァンパイアーハンターがいます。続きを書く予定はありませんけど、書くとしたらそう言うところも出していきたいですね。書きませんけど(2回目)。

 と言った感じで、最後までお読みくださり有難うございました。

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