第二話

 女子高生は自宅で、テレビニュースを見ながら朝食をとっている。

 ニュースの内容は以下の通りだ。

 昨日、X県内の駅で人身事故が発生し、およそ5万人に影響が出ました。線路に転落したのは同県内在住の会社員の男性とみられ、監視カメラの映像から、線路へ自ら飛び降りたものと思われます……

 女子高生は嫌悪して咀嚼を止めた。

 しばらくして、女子高生は食べ終わると支度を済ませ、自転車で学校へ向かった。この時、母に何か言われたが、無視して外へ出て行った。

 女子高生は息切れしながら坂を上り始め、やっとの思いで下った。

 坂から少し離れたところで、女子高生はクラスメイトと会い、一緒に通学した。

 クラスメイトは暗く、女子高生の話に対してはぼそぼそした返事を返していた。

 そんなやり取りが続いていると、学校が見えてきた。近くの駅からは女子高生たちと同じクラスの生徒たちがぞろぞろ出てきた。

 女子高生はそのまま突っ切ろうとしたが、車が来たため脇の草むらに入った。同時に蠅がたくさん集っている魚を轢いてしまった。

 女子高生はそのことに気づくと自転車を捨て、歩いて学校へ向かった。一緒だったクラスメイトはそのまま駐輪場へ向かった。

 あの日からしばらく経った頃、女子高生は引きこもりになった。

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