政治で呑め!宗教で喰え!!~政治的・宗教的グルメスポットガイド~

水野松太朗@しょむ系政治勢力研究会

第1話

目次


まえがき


◎ポスター・看板のある店に飛び込め!


◎政治的飲み屋その1・GELLONIMO(新宿区歌舞伎町)


◎政治的飲み屋その2・ひしょう(新宿ゴールデン街)


◎政治的飲み屋その3・あかね(新宿区・早稲田大学前)


◎政治的飲み屋その4・かけこみ亭(国立市谷保駅前)


◎右翼団体の直会に潜入!


◎貧困系飲食店・ココルーム&喫茶アース(大阪市西成区)+釜ヶ崎教会探訪


◎討論バーその1・ロフトプラスワン(新宿区)


◎討論バーその2・アワーズルーム(大阪市)


◎宗教的飲み屋その1・エポペ(新宿区歌舞伎町)


◎宗教的飲み屋その2・中野坊主バー(中野区)


◎宗教的飲み屋その3・大阪坊主バー(大阪市・天六)


◎愛餐会食べ比べ!


◎聖なる儀式で酔っ払う


◎同人地産地消


◎本書で取り上げた店リスト(名前のみも含む)


あとがき



まえがき


 世の中には、政治家や政治活動家が経営する飲食店もある。有名な所では和民(自民党・渡辺美樹)やタリーズコーヒー(日本を元気にする会・松田公太)などが挙がるだろう。新宿ゴールデン街にある「ひしょう」は、「お龍ママ」こと長谷百合子(元日本社会党代議士、引退後は右翼運動研究家)が自ら接客をしていたという。ドキュメンタリー映画「イナかのせんきょ」でクローズアップされていた八木拓真(後に伊那市議選に当選)も、産経新聞の記者を辞めて政治家を目指すにあたり、居酒屋「酒とカフェ はしば」を開いている。大仁田厚(プロレスラー、自民党)の母が経営する料理店「ファイヤーママ」や、安倍晋三(首相、自民党)の妻の安倍昭恵が経営する居酒屋「UZU」等、政治家の家族が店を開いている場合もある。過去には鳩山由紀夫(元首相、元民主党)と平山誠(新党日本→新党大地→みどりの風)が共同経営していた居酒屋「トモト」等もあった。


 選挙での当選には至ってないが、西形公一(政治活動家、表現規制問題研究家)や松本哉(リサイクル店主、元「法政大学の貧乏くささを守る会」代表)、安間優希(セクシャルマイノリティ運動家)、外山恒一(ストリートミュージシャン、ファシスト団体「我々団」代表、元アナキスト団体「日本破壊党」代表)、植垣康博(元「連合赤軍」活動家)、岡留安則(ジャーナリスト、元「噂の眞相」編集長)等の様に、候補者や政治活動家、政治に詳しいマスコミ関係者等が自ら飲食店の設立・経営に関わったり、自ら接客もしながら政治活動を行なっている場合(池袋「千登利」、高円寺「なんとかBAR」、静岡市「スナック・バロン」、名古屋市「Queer+s」、福岡県「BARラジカル」、那覇市「酒処 瓦家別館」等)や、西早稲田の「あかね」の様に、政治的・社会的議論を目的に客が集まる、啓蒙思想・市民革命時代のヨーロッパの喫茶店の様な店もある。


 又、キリスト教会においては、礼拝や記念日(クリスマスやイースターなど)の後に「愛餐会」と称する食事会や茶話会を行なう事も多い。高田馬場の「預言カフェ」の様に教会が直接経営している飲食店や、仏教系でも全国各地にある「坊主バー」のように現役の宗教家が直接接客をする店もある。


 本書は、このような政治的・宗教的な場での飲食の様子をしたためたグルメレポート本である。腹だけでなく、楽しい会話で頭や心も満たせる場所をどんどん紹介していきたい。因みに、本書で挙げる店の殆どは、同人誌即売会やSNSのオフ会のついでに寄った所である。


 尚、筆者は飲み会自体は大好きでオフ会も度々主催する癖に、アルコールは体が1滴も受け付けず、ビールや酎ハイ、カクテルなどでも1滴舐めればベロベロに泥酔してしまう程の下戸中の下戸である。故に飲み屋巡りは全てノンアルコールドリンクで行なっているが、その点は御容赦願いたい。又、筆者はプロテスタント系教会に通うクリスチャンでもある為、宗教的には若干キリスト教贔屓になるきらいがある点も御容赦頂ければ幸いである。


水野 松太朗



◎ポスター・看板のある店に飛び込め!


 政党・候補者の党員・支持者の中には、自宅や経営する事業所の壁にポスターを貼っていたり、入口に政治家・政治活動家の後援会連絡所である事を示す看板を置いたりする事がある。その事業所が小売店や飲食店などである事もある。筆者はポスターや看板のある店を見ると、率先して入る事にしている。


 書店なら当然、置いてある書籍や雑誌を確認する。自民党支持者の書店なら「正論」「WiLL」「Voice」「SAPIO」「撃論」「JAPONISM」「言志」等ネトウヨ御用達雑誌や「MAMOR」「丸」「軍事研究」「世界の艦船」等のミリタリー関係、「大吼」(右翼団体「大行社」機関誌)や「実話ドキュメント」(暴力団・任侠団体・右翼情報誌)の様な右翼関係誌等、公明党支持者なら「潮」「第三文明」「パンプキン」等の創価学会機関誌が充実している、という具合である。エコロジー志向なら「ソトコト」「Ku:nel」「通販生活」等、市民派志向なら「世界」「創」「紙の爆弾」「SIGHT」「DAYS JAPAN」「現代思想」「週刊金曜日」等、新左翼志向なら「新世紀」「プロメテウス」「社会評論」「序局」「情況」「オルタ」「ピープルズプラン」等という事になろう。共産党支持者で恐らく民主商工会(民商)加盟の書店は共産党機関誌「前衛」「経済」「女性のひろば」「議会と自治体」「月刊学習」や、関連団体の機関誌「学習の友」(労働者教育協会)「民主文学」(日本民主主義文学会)等が並ぶ訳だが、「しんぶん赤旗」日曜版に結構大物の作家が漫画を連載している(手塚治虫「羽と星くず」「八丁池のゴロ」「タイガーランド」、矢口高雄「蛍雪時代」、山本おさむ「今日もいい天気」、Moo.念平「宅配屋ビンちゃん」など)関係で結構漫画が充実していたり、党中央は「文化的退廃」と猛批判・全否定しているポルノ雑誌やエロ漫画等が販売されている事もある等、棚を見ていると非常に個性的で結構面白い。


 当然の事ながら商売なので、生活の為には売りたい物だけではなく売れる物も置く必要がある。自民党支持者でも、共産党支持者である高畑勲らが制作に関わるスタジオジブリの関連作品や手塚治虫の作品を置いたり、逆に共産党支持者でも公明党系出版社である「潮出版社」が発行する横山光輝の「三国志」等を置いたりせざるを得ないのを見ると、面白さと悲哀を同時に感じてしまうものである。


 一方、コンビニなどフランチャイズの強いチェーン店については、本部役員が余程政治に熱心でない限りポスターは貼れない。政党機関紙を店で売るのも本部の許可を必要とするので、ほぼ不可能だという。但し、本部役員が選挙に絡めば、店員は思想信条を問わず動員される。ワタミやジョイフル(九州に本社のある激安ファミレスチェーン)は経営者が議員や候補者であるせいか、店内外は自民党のポスターやビラで埋まる。店員はたとえ他党支持者でも自民党支持を強制されるのだから辛い。勝手に党員・後援会員として登録されたり、政治献金が天引きされたり、政治資金パーティに自腹で強制参加させられる等の事例もあり得ると考えられる。こうした動員選挙・ぐるみ選挙は憲法違反と主張する動きもあるが、最高裁は「職業選択の自由があるのだから、嫌なら辞めて余所で働けば良い」と、事実上労働者側に選択の自由が無い現実を全く無視した判決を出している。因みに、イオンモールやミニストップ等を経営するイオングループも、民主党代表岡田克也の一族が経営している。


 然し、何といっても最も面白いのが飲食店である。海外でも、例えばイギリスやフランス等では喫茶店が政治談義の場となり、啓蒙思想の発展や市民革命等において重要な役割を果たした。酒場等も社交場として栄えている。日本でも、喫茶店を新聞・雑誌・書籍を読む情報収集や談義の場として使用したり、ワークショップ等の形式を取り入れて、イヴェント等を行なう店もある。酒場も「居酒屋談義」と呼ばれる程、政治・社会・時事ネタが酒のつまみとなる事が少なくない。時には店のスタッフを巻き込んで議論が行なわれる事さえある。店に置かれる書誌やチラシ、貼られるポスターの数々にも、店主・店員の個性が光る。新宿「ロフトプラスワン」「ライブワイヤー・ビリビリ酒場」「カフェ・ラバンデリア」、西五反田「ゲンロンカフェ」、高円寺「パンディット」、大阪「討論Bar・シチズン」「アワーズルーム」「ロフトプラスワン・ウェスト」等、ライヴハウスやイヴェントスペースのように常時イヴェントが開催されている事を売りとしている飲食店もある。


 筆者が体験した面白い出来事も幾つか有る。1つは創価学会員が経営するラーメン店での出来事。店内外には公明党のポスターが張り巡らされ、新聞の棚には公明新聞と聖教新聞が置かれている。学会員と思しき客も多く、学会内部に関する議論が行なわれている事も多い。筆者は情報収集の為結構頻繁に訪れ、その時は必ず公明新聞を熟読している事から、店主がニコニコしながら「所属ブロックは何処?」と、筆者を完全に学会員と誤解し、学会内での所属を聞かれた事もある。そして別の日、TVで首相を務める安倍晋三が記者会見に応じていると、矢張り学会員と思しき店員が「安倍さんもうええわ!訳分からん!」と安部をあからさまに非難し、店主に宥められるという場面もあった。「自民の常勝・大勝は学会員の頑張りの御蔭」とずっと言われ続けてきており、故に自民党議員には「比例区は公明党へ」と連呼する者もいる訳たが、その屋台骨もいつの間にか崩れかけてきているという事なのだろうか。


 他の体験としては、有名なロックフェスと同じ名前をつけた店でカレーを食べていると、、作家の半藤一利が「護憲は国益」とTVで力説しているのを見て、店主が大声で「そりゃ平和憲法は守らにゃいかんじゃろ!」と叫ぶ光景を見た。店主はロックや音楽だけでなく、昔ながらのコーヒーハウスの如く政治談議も好きな様である。こんな雰囲気の店がまだ残っていたのかと思うと、少し嬉しくなった。


 商店街から少し外れた場所にある、共産党関係のポスターが壁一面にびっしり貼り巡らされて地方議員の後援会連絡所にもなっている御好み焼き屋では、「赤旗」「全国商工新聞」(民主商工会を組織する全国商工団体連合会の中央機関紙)等は置かれておらず、新聞は地方紙しか無かったが、筆者の「商店街をぶらつくのが大好き」という発言に店主が非常に注目してきて、街づくりや町おこし等について、食事が終わるまで話が大いに盛り上がった。


 一方、入口に日本会議(日本最大級の財界・宗教系右翼団体)の発行する「朝日新聞は購読しません!」と書かれたステッカーが貼られたラーメン屋があったが、店内は特に政治的雰囲気が強い訳でもなかった。但し、「この俺が全身全霊で創り上げた魂の一杯、お前ら心して食え!」など、手書き風フォントで書かれた自己啓発風ポエム、所謂「ラーメンポエム」の踊る店ではあった。ラーメンの味自体は中々良く、思想抜きで通い詰めたかったのだが、政治的議論を深める前に店は潰れてしまった。非常に残念である。


 更に、まだ入った事は無いが、店の入口に手書きで民主党や中国等に対するヘイトスピーチが手書きで延々書かれている焼き鳥屋が自宅近くにあるので、いつか是非潜入してみたい。


 他には、自衛隊の募集案内が掲示されている店も注目である。自衛隊は任期制隊員の場合は特に、最初から資格取得を目指して入隊し、資格取得後に転職する事が非常に多く、自衛隊自身もそれを売りとして隊員を募集している位である。取得対象となる資格には調理師もあり、調理師免許取得後に店を開き、隊員募集看板を設置している事もある。元自衛官の店主の中には、予備自衛官や即応予備自衛官(一定の訓練を受け、非常時のみ任務に就く非常勤自衛官。元自衛官や予備自衛官補入隊試験で選抜された者らにより構成)等として退役後も自衛隊と深く関わっている場合もあり、興味のある人は色んな話を聞けるだろう。


 そんな訳で、政治色・宗教色の強いポスターやビラ等が壁に貼ってあったり、看板が置いてあったりする店や、店名に政治色や宗教色を感じたら、左右のイデオロギーや信仰等の思想信条を問わず、是非どんどん入ってみてほしい。折角腹を満たすなら、同時に会話や時間、空間も大いに楽しみたい。但し、最初から決め付けや論破目的で店員や客に論争を吹っかけるのは、互いに飯や酒が不味くなるので程々に。


 尚、ピースボートのポスターが貼ってある店が政治的かどうかは余りアテにならない。本当に頼まれて貼っているだけで、店主はノンポリ・無思想という事も多々有る。その為、その店のスタッフに論争を吹っかけても、面食らわれたり不審がられたり、迷惑行為として警察を呼ばれたりするのがオチなので注意が必要。設立には辻元清美が関わり、弁護士の土井香苗らもツアーに参加したというが、参加費も非常に高額で儲けが莫大だけあって、見事な営業力である。時々、案内葉書を入れる場所に「ピースボートは北朝鮮やポルポト派らの手先!」と主張するビラが「このビラは政治的主張ではありません!」の注意書きと共に入っているが、現在は最早単なる長期パック旅行と化した企画と、それを無根拠に誹謗中傷するヘイトスピーチ、どっちが「政治的主張」の濃さが強いと言えるのやら。



◎政治的飲み屋その1・GELLONIMO


 2011年、ヴィジュアル系ロックバンド「GELLONIMO」(ジェロニモ)のヴォーカル、雅(みやび)が歌舞伎町規制強化反対などを訴えて新宿区議選に出馬し、落選した。同じく区議選の行なわれる2015年、「コミケットスペシャル6・OTAKUサミット」サークル参加のついでに歌舞伎町へ行く機会を作る事が出来た筆者は、早速其処へ飲みに行ってみる事にした。因みに筆者は、ヴィジュアル系バンドも大好物で、バンド好きな友人知人も幾らかいる、所謂「ギャ男」(バンギャル男)である。


 午前0時~9時という歌舞伎町特有の異様に遅い開店時間まで時間を潰す為、適当に夕食を取り、ゴールデン街で時間を潰せそうな店を探す。知人が紹介してくれた行きつけの店は残念ながら満席。文壇バーの類も入り込めそうな所は無い。「ひしょう」は…?何とか開いてる!当初は公安スパイと勘違いされ、非常に怪しまれながらも、素性を明かすと一転態度を軟化させ、ノンアルコールビール片手に楽しい時間を過ごす事が出来た。「ひしょう」で飲んだ詳しい話は、本書の別項で詳述している。


 日は廻って、午前1時過ぎ。眠らない街・歌舞伎町はこの時間でも非常に騒がしく、ネオンなどの明かりも煌びやかだ。客引きも多く、慣れない光景に面食らい、恐怖すら感じ逃げ回りながら目的地へ向かう。実は前日、ブログアカウントのメッセージ機能で「飲みに行きます」とメッセージを出し、「どうぞ」と返事を頂いていた。V系バンドの溜まり場には似つかわしくないダサい格好ながら、勇気を出して入店する。V系には程遠い、余りに似つかわしくない呑臭く小汚い姿のオッサンが入店してきた事に若干怪訝な表情をされながらも、店主でありバンドのヴォーカルである雅自身から直接接客を受ける事になる。緊張…。


 店の壁には一面に色んなバンドのステッカー。L’Arc-en-Ciel(ラルク・アン・シエル)のPVが流れる大きなモニターを横目に、注文を聞かれる。チャージは無く、ノンアルコールドリンクは500円からという非常に良心的な価格設定で、取り敢えずジャスミン茶を頂く事に。


 「音楽は好きなの?」と聞かれ、「はい、勿論。只、今回来た主な目的は少々違うネタで…。」と、恐る恐るながら早々にネタ晴らしをする。すると、「あぁ、やっぱ政治関係!君のペンネームを見てそんな感じだと思ったよ!いや、でももう今回は出馬しないから!」と苦笑しながら答えてくれた。


 雅は山口県出身。県内の進学校を経て早稲田大学第一文学部を卒業後、ヴィジュアル系ロックバンド「黒蝪蝶」「GELLONIMO」等のヴォーカルとして活動する傍ら、このバーを経営し、音楽業界関係者やミュージシャン志望者、バンドファンらの交流の場を提供してきた。一時期は3店舗同時に経営していたとの事だが、4年前の区議選出馬に伴い店を絞り、現在はこの1店のみである。深夜から早朝にかけての営業ということもあり、バンド関係者や音楽ファンが2次会・3次会の場として利用する事が多く、午前3~4時前後が最も盛り上がるらしい。メジャーなプロのミュージシャンではギタリストのPATA(X JAPAN)らが常連客で、ベーシストのTAIJI(元X)も生前よく訪れていたという。


 彼はDIR EN GREY(ディル・アン・グレイ)の所属事務所の社長と親しく、主に彼から経営や経済、政治について教わり学んできたという。元々は芸能人・タレントという経歴をひけらかして出馬する気は無く、あくまでも実業家・飲食店経営者として勝負したかったのだと語る。「それでも新宿は案外老人が多い地域。地盤(組織票)・看板(知名度)・カバン(資金)の無い完全無所属・無党派の企業経営者として勝負してたら、間違い無く埋没してしまう。それに、1人でも多くの若い人に選挙に行ってもらいたい。そう考えると、ミュージシャンの肩書きとV系のメイクを全面に使って勝負するしかなかった。」と、戦略的な苦労があった事を語ってくれた。


「本当は石原(慎太郎)さんにもそんなに反対じゃなかったんだけど、戦略として『V系ミュージシャンが石原に物申す』みたいになっちゃって。だけど、歌舞伎町の規制で新宿の街がどんどん活気を失ってて、これはどうにかしないとって当時から本気で思ってた。」


「若い人が多く見えて、実は新宿区議会も老人クラブ。会派で議員が1番多いのは共産党。そんな現状で、若い人の意見なんか絶対通る訳が無い。だから、石原さんや橋下(徹)さんみたいな強いリーダーシップのある若い人が議会に入ってかなくちゃ駄目だと思った。」


熱い思いも語りたい事も沢山あるのか、話はどんどんヒートアップする。


「うちの店にもこんな手紙が届いてるんだけど、年少(少年刑務所)を出たばっかりで、雇ってほしいから会いたいって内容の手紙なんだよね。うちもいきなり面識の無いこんな子が来られても雇う訳にはいかないけど、こんな子達が社会復帰出来る体制は作りたいと思ってる。そうだな…、『金八先生』って、見ててどう思ってた?」


いきなり話を振られて少々驚くが、「ああ、都知事選に出た三上満先生や、TVで有名な尾木直樹先生なんかがモデルでしたね。実際にあれだけ生徒に付きっ切りで見てやれる先生ってのは非常に難しいですけど、良いドラマとは思いますし、理想としてはああいう先生がいてくれると嬉しいですけど…。」と正直に答えると、


「そう、理想としては良いんだけど、現実には絶対無理。金八先生が普通の授業をやってるシーンなんて殆ど無いし、ちゃんと教えられるかどうかも分からない。何より、教育者として尊敬を受けるべき教員が全く尊敬される存在になってないのが本当にどうかしてると思う。だから、金八先生みたいな人は道徳専門の教員になってもらって、生徒の生活面の指導やサポートをする。そして教科担当の先生は、大学教授並みにに頭の良い全国のトップエリートを選りすぐって、教科教育に専念して指導に当たる。だって、山大(国立大学法人山口大学)如き出身の教員なんて、誰も尊敬出来ないっしょ?」


そうかなぁ…。山口大も国公立で、早稲田程ではないにしても、結構入るの難しいから十分尊敬されると思うんだが…。それに、金八先生みたいな付きっ切りの指導は絶対無理としても、安易な道徳教育の分離は現在政府与党が推し進めてる道徳の教科化、事実上の「修身」の復活っぽい感じがして危険な感じもするのだが…。ま、私大トップの早大卒で、石原や橋下らに傾倒してるのなら、こういう考えになるのも仕方無いか。


 彼も大分ボルテージが上がってる感じだったので、クールダウンを図るべく、PVの映ってるモニターに目をやる。相変わらずラルクのPVが流れ続けてる。「あ、そういえばPVなんですけど、知人にhydeさん大好きな人がいて、ラルクやVAMPS聴きまくってる人がいますよ。」と話題を変える。すると、「あ、実はラルクとは殆ど繋がりが無くってさぁ。若い世代でも密に交流してるのはディルくらいまでかなぁ。」そうなんだ。でも、筆者もディルは大好きだから、音楽的には話が合いそうだ。


 「音楽は何が好き?」と聞かれ、「ヴィジュアル系には一時期どっぷりハマってた時期があって、特に黒夢とLUNA SEAが今でも大好きですねぇ~。」というと、「ああ、黒夢か!俺が黒蜥蜴ってバンドやってた時は、『東京の黒蝪蝶と愛知の黒夢』っていって、よく対バン(対決方式の複数バンドによるコンサート)やってったんだよ。音楽的にはもう彼らの方が随分売れちゃったけど、先日20年振りにベースの人時君と出会ってねぇ。もう自分の事なんか覚えてないだろうなぁ、と思ってたのに、『雅さん!御久し振りです!』と声をかけてきてくれたのは嬉しかったなぁ。」とニコニコしながら語る。音楽について語る彼の笑顔は本当に楽しそうだ。「因みにGELLONIMOの曲は動画サイトで少し聞いたくらいで、余り詳しくは知らなくて…。」と謝ると、「まあ、それはいいよ。」と許してくれた。因みに自分が見た動画は、白塗りのド派手な化粧の雅が荒々しく吠える曲で、初めて聞いた時は非常に度肝を抜かれた。


 前回の選挙の事や、政治面での今後の活動予定を聞いてみると、


「前回の選挙については自分なりに頑張ったよ。本当に政治や選挙の『せ』の字も知らない20代・30代の若い人が、手探り状態で手伝ってくれた。当選には至らなかったけど、メディアでの紹介のされ方も相まって、20代・30代の若者や、前回初めて選挙に行った人は、全員俺に入れてくれてるだろうね。スマホ(スマートフォン、携帯電話)や自宅のパソコンで出来るネット投票が実現してれば、もっと票は伸びてただろうよ。だからネット投票は早く実現してほしいね。それと、俺の思ってる政策と似た主張をしてて、尚且つ俺よりずっと政治をよく知ってて勉強熱心な若い候補者(誰かは直接聞けなかったものの、話を聞いた感じでは32歳学習塾講師の鈴木亮介か?)もいて、彼も当選には至らなかったけど、互いに応援し合ってたよ。」


「あと、水商売は確かに楽しいけど、尊敬する孫正義社長(ソフトバンク)や俺の大学の同級生なんかを見てると、売り上げを社会に還元する活動を活発にやってる人も多くてね。俺も3年後には50歳になるから、その辺りには店を閉めて、新たな事業を起こして、その事業そのものと売り上げで社会貢献する活動にシフトしたいかな、と思ってる。バンド活動しながらでも店を3つ経営出来てたんだから、企業経営者としても自信はあるよ。」


と、非常に真面目な回答。演奏してる曲調の荒々しさに反して、ホント堅実だなぁ~。


 結局ジンジャーエールや茶類を計3杯飲み、2時間程話し込んで1500円。とても歌舞伎町とは思えない、極めて御手頃な値段で、政治の話も音楽の話も非常に楽しむ事が出来た。こんな楽しい店なら、今後もこの店が賑わい続ける事を願うばかりである。


 2015年から3年後に閉店を検討中という事は、2018年にはもうこの場で飲めなくなるという事か!飲みに行きたい人は是非急ぐべし!そして、筆者も閉店前にもう1度この楽しい空間へ飲みに行きたいものである。



◎政治的飲み屋その2・ひしょう


 2015年、「コミケットスペシャル6・OTAKUサミット」サークル参加の為に歌舞伎町で1泊する事となった。それならばと、新宿区議選に出馬したヴィジュアル系ロックバンド「GELLONIMO(ジェロニモ)」ヴォーカル、雅(みやび)の経営するロックバーー「GELLONIMO」に行こうと決めた訳だが、如何せん開店時間が午前0時からと極めて遅い。店の近辺居住者か宿泊客以外絶対入れない時間設定である。只今午後10時。2時間程時間を潰す必要がある。新宿は日本最大、世界でも有数の歓楽街だから、他に行く店が無くて困るという事は有り得ない。強いて言えば、選択肢が有り過ぎて選べずに困るという感じか。さて、どうするか…。


 四谷で僧侶がバーテンを務めるバー「坊主バー」には1度行ってみたいが、移動時間を考えるとちと遠い。早稲田の交流バー「あかね」も少し距離があるし、何度も行ってるので今回に限ってはやや面白みに欠ける。高円寺の「なんとかBAR」や池袋の「りべるたん」等は遠過ぎる。


 歌舞伎町にあった、カトリック司祭がバーテンを務めるバー「エポペ」には1度だけ行った事があり、非常に良い雰囲気の店だったが、2011年に惜しまれつつ閉店してしまった。日本最大のゲイタウン・新宿2丁目も近いのでセクシャルマイノリティ関係の店も考えたが、東郷健(雑民党代表)は既に亡くなったため「BAR東郷健」は既に無く、東郷が最初に開店した「サタデイ」も人の手に渡った挙句、潰れてしまった為、どうにも食指が動きそうな店が思い当たらない。


 取り敢えず、宿に近いカレー屋で晩飯を食った後、次々と襲い掛かってくる恐ろしいポン引き達にビビりまくり、必死に逃げ回りながら当て所無くゴールデン街を巡る。知人に連れられて行った事のあるバーは残念ながら満席で、盛り上がってる雰囲気なので待っても席が空きそうに無い。文壇バーの類も探してみたが、矢張り何処も満席で空きそうに無い。さて困った…。いや、実のところ、本当はそんなに困ってなくて、真っ先に行きたい店が既に1つあるのであった。「ひしょう」だ。


 「ひしょう」はお茶の水女子大学で全共闘(全学共闘会議)系の学生運動家となった長谷百合子が、在学中に開店した伝説の店である。長谷はバー経営中に大学院を中退し、「お龍ママ」として様々な社会運動家の交流の場を提供し、尚且つ評論家としても活動してきた。それらの経験を買われ、1990年2月には、日本社会党から旧東京11区(八王子市、西多摩郡など多摩地区)から出馬し当選。山花貞夫(当時党副書記長、後に党委員長、政治改革担当相等を歴任)とのダブル出馬で、タレントとしての知名度や佐高信らの推薦、更に消費税導入とその世論の反発に伴う前年参院選の社会党の大勝利による政権交代の機運の高まり、マドンナ議員ブームなどに乗ってのダブル当選だった。


 長谷は1991年11月、ベレー帽を被ったまま国会の議場に入り、衆議院規則違反を問われる。長谷は「イギリスのダイアナ妃(当時のチャールズ皇太子夫人)が日本の国会で挨拶をした時は、帽子着用でも問題とされなかったではないか」と反論し、一部女性議員も超党派で「古臭い男性議員が新人女性議員を苛めている」「タブーに挑戦している」と長谷を擁護したが、社会党執行部はスタンドプレーと捉えて冷ややかな態度を取り、世論も規則改正の為に大きく動く事は無く、長谷は名実共に脱帽を余儀なくされる。この顛末に党執行部への反発を強めた長谷は、1993年7月の落選後、離党し新進党に移籍する。しかし小沢一郎との対立から1996年10月の衆院選には出馬せず、そのまま事実上の政界引退となった。


 その後、長谷は「ひしょう」経営と共にお茶の水女子大大学院に復学、右翼運動の研究に従事し、博士後期課程進学後は右翼活動研究家として新右翼団体「一水会」の講師などを務めている。

 知人から「店内で延々と怒鳴られ、説教された。非常に怖い場所。危険だから絶対近付くな!」と言われていたので、非常に興味がある一方、足が竦む。然しもう、今の自分にとっての選択肢は唯一此処以外有り得ない。時間は午後11時頃。案内図で店の場所を調べ、入口の前に立つ。見るからに重そうな扉のノブに震える手を掛けると、…開いてる!?もしや本当に入れるのか!?


 震える手で扉を開け、膝が笑う脚で狭い階段をヨロヨロと登り、ガチガチと歯が鳴る口で、下手糞なヨーデルみたいな上擦った声で「こっ、ここっ、こここっ、今晩はぁ~っ!」と一言叫んで接客を待つ。店内には年配の女性が2人。どちらも店のスタッフのようだ。他の客は1人もいない。


 女性の1人が怪訝そうな顔で、ギロリと筆者を睨み付けながら、「1人?じゃ、適当に座って。ま、うちはこんな感じの店だけど。」と突き放すように言い、座ったテーブルへぞんざいにメニューが置かれる。ノンアルコールビールを頼むと、350cc缶がそのまま渡される。1本500円。値段の割りにやってる事は家飲みと変わらん…。


 狭苦しい店の壁やテーブルには、古い新聞・雑誌の切抜きや、長谷ら活動家の活動風景の写真がビッシリと貼り巡らされている。壁一面の本棚には、社会思想・運動関係の本が大量に刺さっている。取り敢えず、佐々木美智子・岩本茂之「新宿、わたしの解放区」(寿郎社)という新しそうな本に手をつける。社会運動とバー経営をしていたという、長谷によく似た生き方の写真家、佐々木美智子に関するルポルタージュだが、中々面白い。とはいえ余りに心細く、「せめて誰か来ないかなぁ…。」と祈りつつページを捲る。しかし相変わらずスタッフの目は睨むようで、冷たい視線が全身を貫く。ゴールデン街としては比較的良心的な価格設定であるにもかかわらず、筆者の心境たるや出入口に鍵を掛けられたぼったくりバーで、何人もの筋物の黒服に全身を押さえつけられ、今まさに首を切り落とされ、更に心臓を刺し貫かれてえぐり出されるような気分である。知人の「極めて恐ろしい、絶対近付いてはならぬ場所」という話は矢張り本当だったのか…?


 余りにもいたたまれなくなり、ノンアルビールをグイッと飲み干して、緊張でカラカラに干乾びていた口と喉に喋れる程度の湿り気を確保し、掠れながらも何とか声を振り絞って、「すっ、すすっ、済みませんっ!自分っ、此の店が長谷百合子さんゆかりの店だと伺ったたもんでっ、それでっ、どんな店か知りたくてっ、他県から参ってみたんですけどっ…っ!」と、混乱しまくった頭と引きつった声で時々詰まりながら、彼女らに対して好意的に思われたいと願っている事をアピールしているのだというのが相手にも分かりそうな情報を、頭に思い浮かんだ先から兎に角片っ端から只管喋り捲る。兎にも角にも彼女らに対し、自分はこの店に敵意が無いどころか慕って来ているのだという事を命懸けで必死にアピールし続ける。


 すると、一気に態度が豹変。「なぁんだ~!それならそうと最初から言ってくれれば良かったのに!見た事無い顔だったし、余りに店に似つかわしくない雰囲気だったから、私ら、あんたを公安スパイだと思ってたんだよ!うちはこんな店だからさぁ、怪しい奴に対しては警戒心が強くてねぇ~。」


 なっ、ななっ、何だとぉ~っ!?こちとら公安スパイに狙われた事は何度もあるが、スパイになった事なんて生まれてこのかた1度も無ぇぞっ!幾ら店がその手の筋物の巣窟の店だからって、どんだけ失礼無礼千万なんだよっ!!ふざけんじゃねぇやっ!!!一気に緊張の糸が切れ、全身がグニャグニャになりペシャンコに潰れる。


 とはいえ、素性を明かすと一転彼女らの態度は軟化し、非常に温和になった。近年は長谷も体調を崩し気味であり、店に立つのは非常に困難な状況にあるという。店は長谷の知人である、前述の佐々木美智子を含む2人で切り盛りしているとの事である。長谷の近況や店の2人の事など、色々聞く事が出来た。そして翌日同人誌即売会に参加する事を話し、同人誌を寄贈すると、「これは店の客にも読ませたいわ!」と非常に興味を持ってくれて非常に嬉しかった。そして、佐々木からは名詞を頂き、午前1時頃に退店した。序盤の全身をペシャンコに押し潰されてバラバラに切り刻まれそうなそうな極めて重苦しい雰囲気と、終盤の極めて気さくで明るい雰囲気のギャップに面食らい、腰が砕けそうにフラフラになりながら次の店へ向かった。非常に複雑な心境である。


 取り敢えず、この店に入ったら先ず最初に間髪入れず、「長谷さんの話に興味がありますっ!!」と、有らん限りの大声で力一杯叫ぼうっ!!!



◎政治的飲み屋その3・あかね


 地下鉄東西線早稲田駅周辺、西早稲田最大のディープスポットといっても過言でもないのが、早稲田大学文学部向かいにある飲み屋「あかね」である。


 1990年代後半、「だめ連」という運動にスポットが当たった。フリーターや無職(引きこもりやニートといった概念は、まだ当時の日本では確立していなかった)、障碍者など、「だめ」とされる人達が、拗らせて泥沼にはまらないように交流を通じて回復を目指そうという運動である。「あかね」の運営には「だめ連」の中心的活動家であるペペ長谷川(メッセンジャー、早稲田大学出身)なども関わっており、一時は「だめ連」運動の拠点にもなった。その後「だめ連」の活動自体は衰退していくが、「あかね」は細々と残っている。毎日交代する「1日店長」や運営・接客スタッフは、ほぼヴォランティアである。


 「だめ連」がややアナーキズム的指向だった事もあってか、「あかね」に集う客やスタッフも相当アナーキーである(かくいう筆者もニート・引きこもり・浪人・留年・中退・低学歴と色々やらかしまくってる挙句、泡沫候補観察家な訳だが)。そんな彼らが交流を求め、店は毎日大いに賑わう。早大の真向かいにあるにもかかわらず、現役の学生はほぼ全くと言って良い程寄り付かないという。存在すら知られてるかどうかも大いに怪しい。


 料理は素人料理か缶詰で、飲み物も缶をそのまま出すかパックを開けてコップに注ぐだけ(しかも値段はそこらのコンビニで買うより遥かに高い)なので、コストパフォーマンスは非常に悪い。しかし、毎日誰か必ず色んな魅力を持った面白い人々が集い、壁には一面にビッシリと各種イヴェント・集会案内ビラが貼り巡らされ、同様のビラがテーブルに置かれまくっているなど、他の店には絶対に無い魅力を醸し出している。

 開店は通常夜からだが、昼に空き時間を使って学習会などが行われる事もある。夜もその日の1日店長や客の主催で企画が行われる事も多い。


 1度、近所の鶴巻町に本部を構える大手新左翼党派・革マル派(日本革命的共産主義者同盟・革命的マルクス主義派)の活動家が入ってきて論争となったところに居合わせた事があるが、店員と客が一致団結して革マル派活動家を取り囲んで論破し、追い返してしまった。凄まじい光景を目の当たりにしたものである。


 こうした魅力が決して忘れられず、今夜もこの学生街に隠れたディープスポットに足を踏み入れるのである。入口からして入店は相当勇気がいる店構えだが、是非1度勇気を出して足を踏み入れてみてほしい。その日から直ちに、「あかね」の魅力にどっぷりハマる事間違い無しである。



◎政治的飲み屋その4・かけこみ亭


 ソーシャルネットワーク「mixi」での知人(マイミク)が「かけこみ亭」という居酒屋をやっており、そこで原発問題に関するトークライヴが開かれるという事で、東京の同人誌即売会「グッドコミックシティ」があったついでに行ってみる事にした。


 2011年8月21日、南武線で谷保駅前へ。駅周辺は、東京としてはかなりこじんまりとした佇まいである。そのすぐ近くに「かけこみ亭」はある。家庭的な料理と酒を出す居酒屋である。トークライヴはかつて「だめ連」で一世を風靡した神長恒一が企画し、ゲストは雨宮処凛(作家)、円城寺あや(女優)、館野公一(シンガーソングライター)、ペペ長谷川(だめ連結成メンバー)と、ある意味非常に豪華で濃いメンバー。メンバーの中に、TVドラマ「GTO」「すてきにコモン!」等でも活躍している円城寺の姿を見て驚く。


 ジンジャーエールやウーロン茶等を飲みつつ、ゲストの話を聞く。円城寺は「非戦を選ぶ演劇人の会」会員であり、その関係で原発問題にも非常に強い関心を持っているとの事だった。聴衆である参加者もどんどん挙手・発言し、非常に熱気のある集会だった。


 集会終了後は神長の提案で引き続き車座集会となり、雑魚寝での宿泊も可能とのアナウンスも出た。自分はゲストに名刺と同人誌を配りながら自己紹介。そして、店を切り盛りするマイミクさんにも挨拶をすると、大変喜ばれて嬉しかった。


 硬派な集会以外にも、音楽等のライヴで盛り上がることも多いというこの店。機会があれば又是非訪れてみたい。


非戦を選ぶ演劇人の会

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◎右翼団体の直会に潜入!


 右翼団体が地元で集会をやるというのをネットサーフィンで発見し、早速潜入を決意。今回潜入するのは「一水会」(いっすいかい)。鈴木邦男(元産経新聞社員、元「全国学生自治体連絡協議会(全国学協)」代表、「生長の家学生連合」出身)や阿部勉(古書店主)、四宮正貴(「四宮政治文化研究所」代表)らにより設立。機関紙名は「レコンキスタ」。青年組織として「統一戦線義勇軍」があり、此方は見沢知廉(高橋哲央、作家)や木村三浩(元「日本青年社」社員)らが関わっていた。「一水会」は長らく鈴木が代表を務めていたが、現在は木村が書記長から代表に昇格し、鈴木は最高顧問を務めている。全国各地に支部を持ち(大半は公開されていない)、その地域支部主催で地方でも「一水会フォーラム」「レコンキスタ読者の会」等の名称で全国各地で後援会・学習会を開催している。


 「一水会」は、1960年代の「生長の家」などを中心とした宗教右翼系学生運動や、三島由紀夫(作家)らの右翼団体「楯の会」等の影響を受け、「ヤルタ・ポツダム(YP)体制打倒」という強固な反米国粋主義を唱える。一方、新左翼活動家と対話の姿勢を見せるなど柔軟な態度も取っており、その事から自民党支持者やネトウヨ等から「右翼の皮を被った左翼」と非難される事もある。


 2014年に開催された今回の集会は、鈴木顧問・木村代表の2大巨頭が講師として来るという事で、会場はほぼ満席、聴衆による熱気に包まれていた。客席を見ると、大行社や維新政党新風、維新の党など、既存の右翼団体・右派政党の活動家も多く来場していた。


 講演会では日本の右翼運動の振り返りから、イラクなど海外へ行った体験、フランス国民戦線など海外の右翼団体との交流、そして鈴木・木村の私生活に至る等、様々な事が語られた。そして、集会後は直会(「なおらい」、行事後の食事会の事で、本来は神道用語)が行なわれるとの事で、其方へも参加する事にした。


 1次会は立食パーティで、他の参加者と講演の感想を語り合う。流石に講師の鈴木や木村は人気が高く、対話を希望する多くの人に取り囲まれていた。他の参加者達と交流していると、事務局長の人から声を掛けられ、機関紙「レコンキスタ」見本紙を渡される。現代表の木村の猛々しいイメージとは対照的な、非常に穏やかな口調で話しかけられて驚いた。事務局長の周りにも人の輪が出来、色んな質問も飛び交う。


 2次会は一水会支援者の経営するバーで行なわれた。筆者は再び事務局長と同じ輪に入り交流を続ける。事務局長からは、「2月11日の建国記念の日には、国家としてきちんと行事をやるべきですよ。何せ国の誕生日なんですから。」「平和を希求するのは右も左も同じ。追求する手段は違うかもしれないが、戦争をしたいと思う人間なんていない。」等、熱の篭った言葉が次から次へと出てくる。他の参加者から事務局長に「一水会は左翼との対話もよくやりますが、あれを批判される事についてはどう思いますか?一水会自体を左翼呼ばわりする人もいますが…。」と質問が出る。それに対し事務局長は、眼光を鋭くして「大丈夫。右翼団体幹部の皆さんに対しては全て話をつけてあります。そして一水会を安易に左翼呼ばわりする様な浅い奴等は徹底的に締め上げると。ネットで騒いでるのは思想の無い軽薄な人間だけですよ。」と答える。口調は穏やかだが、答える時の眼光の鋭さには非常にビビッた。


 木村のいる輪にも少し入る事が出来た。指定暴力団・住吉会系の任侠右翼出身だけあって、地方の任侠団体事情にも非常に詳しかった。同じ輪には飛松五男(TVコメンテーター、元刑事、取調可視化反対論者)もいて驚いた。


 3次会もあったが、日も回っていたので残念ながらここで帰る事に。非常に濃い時間を過ごす事が出来た。機会があれば又是非潜入してみたい。


一水会

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◎貧困系飲食店・ココルーム&喫茶アース、+釜ヶ崎教会探訪


 大阪市西成区、日本屈指のホームレス街・釜ヶ崎(あいりん(愛隣)地区)と、昔ながらの風俗街である飛田新地の間に位置する山王・動物園駅前商店街。至道流星のライトノヴェル「大日本サムライガール」(星海社)に出てくる中卒公認会計士の中道左派アイドル、槙野栞の故郷の辺りと設定されている場所でもある。その近辺に、飲食店も経営し、ホームレス支援を目的とする団体と、そこから派生した、主にホームレスを相手に商売をする喫茶店がある。どちらも寄りたい店としてピックアップしてあったので、2014年「文学フリマ大阪」の翌日に寄る事になった。「大阪坊主バー」スタッフも強くプッシュしている店である。


 「ココルーム」は動物園前商店街の中にあるホームレス支援団体で、詩人の上田假奈代らにより設立。NPO法人として運営されている。芸術・人文・社会・自然等様々な分野での教育を無料で行なう「釜ヶ崎芸術大学」等を運営している。東京のリサイクル店主、松本哉が始めた「素人の乱」の大阪での拠点も此処に設けられている(尚、「素人の乱」は京都にもある)。同時に飲食店も開いており、日替わり定食やカレー、ドリンク等を提供している。11時頃行ってみるが、入口はシャッターが閉まっている。これは昼まで待つしかないかな…。動物園前商店街や飛田新地を縦横無尽にうろつき、見学がてらに時間を潰す。釜ヶ崎日雇労働組合(釜日労)事務所や、其処から分裂した釜ヶ崎地域合同労働組合事務所(大阪市議選等に度々出馬している稲垣浩の選挙事務所も兼ねる)、ホームレス・日雇労働者支援の各種団体事務所、新左翼系団体が立ててると思しき「釜ヶ崎の労働者は沖縄の基地建設にに反対する!」等の文字が躍る立て看板(後に革命的労働者協会(革労協)木元派が組織する「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の物と判明)、そして飛田新地の「料亭」(女性従業員による売春が行なわれていると言われる)等、様々な物を見て回る。


 町の中では、公明党のポスターが結構目立つ。それだけ創価学会信者が多く入り込んでいるという事か。又、ドヤ(ホームレス向けの安宿)の中には入口に「大阪維新の会」(当時)のポスターを大きく貼っている所もある。町の人の全てが社会的弱者に対して温かい目を向けている訳ではなく、こうして「貧困ビジネス」で食い物にしている人もいるということか。そして、地元のスーパーマーケット「スーパー玉出」の激安振りに驚愕する。


 12時に再訪。流石に開いていた。ホームページでは10時から開いてる筈なのだが…。まだ開いたばかりの雑然とした雰囲気の中、前日の売れ残りの同人誌をカウンターの隅に置き、カレーと紫蘇ジュースを注文。壁には「うたごえ新聞」(労働歌・反戦歌等を歌う歌声運動の団体「日本のうたごえ全国協議会」機関紙)が貼ってある。随分マニアックな物を貼ってるな~。カレーを食ってると、酒に酔っ払った日雇労働者に絡まれ、同人誌に落書きをされたり、破られたりとやや不快な思いをさせられる。店の人には「ネットで調べて、興味があって来てみた。昨日は同人誌即売会があり、自分は政治や宗教に関するルポ系同人誌を作って頒布した」と伝えた。


 カレーを食い終え紫蘇ジュースを飲んでいた辺りで上田代表が来店。和服の似合う美人だ。早速名詞と、破損や落書きの被害に遭っていない同人誌を渡し、筆者の引きこもり経験等も交えつつ会話する。好景気だった頃は、日雇労働者の子供でも大学に行ける程の稼ぎを得る事が出来ていた等、驚きの事実を知る事が出来た。「本の内容や此処に興味を持ってくれた事を見るに、社会学が専攻だったの?」と聞かれるが、「社会学どころか大学なんて物自体、アホのオイラにゃ夢のまた夢で…。釜ヶ崎芸大みたいなのが地元でもあれば受講してみたいんですけどね。」と発言。地元を聞かれたので話すと、「其処なら近くでココルームのスタッフ出身者がイヴェントスペースやってるよ!」との返答が。何たる偶然!地元に帰ったら、そのイヴェントスペースに早速行ってみる事を約束。続けて今から「喫茶アース」に寄ると告げると、「そこの店主もココルームのスタッフだったんだよ。」との返答。偶然に偶然が重なった事に驚きつつ店を出る。


 「ココルーム」を出た足で、「喫茶アース」へ向かう。動物園前商店街を出て、新今宮駅近くの大通り沿いにある。店に入ると、「子犬のように可愛い」とは程遠い、1960年代に流行ったヒッピー運動やスピリチュアル系・自己啓発系セミナーなどに傾倒しているような感じのニューエイジ系っぽい長髪と長い髭というむさ苦しい姿の若い男性が。「絵を見に来られたんですか?」とのいきなりの問いに面食らうが、どうやら2階のスペースで絵の展覧会を開催しているらしい。カレーで満腹になっていたので、茶を飲みたいと告げると、「麦茶なら無料」と言われて冷たい麦茶を数杯頂く。店主にはネットで調べて来たという事や、前日の同人誌即売会に参加した事等を告げ、同人誌を寄贈という形で渡した。店内では夕方から開かれる蛸焼きパーティの準備をする人や、公務員試験の勉強をする若い女性の姿等も。先程「ココルーム」で絡んできた酔っ払いの日雇労働者も追いかけてきたかのように来店してきて再び絡まれるが、今度は徹底無視する事に。本棚に目をやると、メイド喫茶について書かれた評論同人誌があるなど、中々面白そうな本が並んでいる。


 店主は西成在住だが、住民票は奈良県にあり、住民票を移転させた事は生まれて1度も無いという。そして選挙にも生まれてから1度も行った事が無く、「政治は誰がやっても同じ。関市長でも橋下市長でも、自分の生活は何も変わっていない。一生行かないし、行くべきでない。」と断言する。アナーキストか?と思いきや、「東京から出張ってきて市長選に出馬したマック赤坂(スマイル党総裁)は訳が分からない。あんなのは落ちるべくして落ちた」「日本に左翼は全く存在しない。日本の事を考えている左翼など日本には1つとして存在しない。この釜ヶ崎でもそう。彼らは反日、日本嫌いで外国が好きなんだから、選挙に出るなんて以ての外。全員日本から出て行って、自分の金で韓国かどっかの無人島を買って、そこで自給自足の生活をすべき」「原発に反対するのは左翼だから、電気を使うのを禁止すべき。電車も乗車拒否させれば良い」「心神喪失・心神耗弱の減刑も少年法も廃止すべき。年齢や病状に関係なく、微罪でも片っ端から捕まえて死刑にすれば良い」等、ホームレス・日雇労働者支援とは程遠い、在特会(在日特権を許さない市民の会)顔負けのネトウヨ的ヘイト発言が山盛り・特盛り・てんこ盛りで出てくる。此の人物が「ココルーム」を離れたのもこれが原因で、此の店もホームレス・日雇労働者を食い物にする「貧困ビジネス」系って事だな…。まあ弱者の溢れる町で公然と弱者叩きが出来るという点では、ある種の人間にとってはサンクチュアリ(聖域)かもしれんが。


 然し店主からは、伊那市議選に出馬した若い居酒屋店主のドキュメンタリー映画「イナかのせんきょ」についての情報を聞く事が出来た。とはいえ、店主は市議選の動向自体には全く興味が無く、「選挙などという『馬鹿騒ぎ』が、どれだけ自分を楽しませ、面白がらせてくれるか」だけしか考えてないという。何処迄利己主義で自己中心的で自分勝手で我侭で傍若無人なんだ…。此れだけ他人を自分の道具として利用する事以外何も考えてない者も珍しいのでは?結局無料の茶だけ頂き、非常に複雑な気分で退店する。「日替わり定食が美味しい」とは聞いたが、あのアナルコキャピタリズム(新自由主義を更に超越した無政府資本主義)とネトウヨ思考のヘイトスピーチ混ざったマシンガントークの鬱陶しさに耐えられるかどうか…。ま、ああいうのが大好きな人にとっては、まさにパラダイスなんだろうな。


 余談だが、「文フリ大阪」の当日(ココルーム&アースに寄る前日)には釜ヶ崎近辺のキリスト教施設も巡っている。先ずは新今宮駅近くの大阪救霊会館。「異言」という不思議な音の声を発する激しい祈りで有名なペンテコステ派のプロテスタント教会である。教会の壁には数多くのモニターが埋め込まれ、韓国系キリスト教会の日本語放送が繰り返し流されている。又、多くの教会の間でカルト・異端と見なされている「聖書配布協力会」による「死後裁きにあう」等のおどろおどろしい看板(通称「キリスト看板」)が壁一杯に多数貼り巡らされている。日曜朝5時から祈祷会をしているという事で行ってみたのだが、うっかり寝坊して10分程遅刻をして閉まった為、締め出されてしまった。中では激しい異言の祈りが大声で響いていた。


 続いて、今宮中学校隣の救世軍西成小隊。メソジスト系で軍隊組織を採るプロテスタント教会で、ホームレスへの炊き出しも頻繁に行なっている事で有名。朝8時から救霊会(早朝礼拝)が行なわれるとの事で行ってみた。狭い会堂の中に溢れんばかりの人で寿司詰め状態。入口には「聖別会(通常の礼拝)参加経験の無い者の入堂厳禁!」の看板が。せめて教会関係者と少しだけでも話がしたいと思い、会堂入口に近付く。すると、受付にいた軍服姿の役員に「聖別会に来た事の無い人間が入ってくるな!今すぐ出て行け!」と烈火の如く怒鳴られ、すかさず叩き出される。それでも何とか食い下がり、筆者がプロテスタント信徒である事や、救世軍とは一緒に地元でホームレス支援の炊き出しをした事もあり関わりがある事等を告げる。「五月蝿い。とっとと帰れ。」と冷たい声で再び追い返され、週報(礼拝のプログラムや報告等を書いた物)だけこっそりせしめて早々に立ち去る。地元の救世軍関係者は皆温和で大らかな人ばかりなのに、此方は本物の軍隊みたいに随分殺伐として殺気立ってるなぁ…。


 最後は「社会福祉法人聖フランシスコ会 ふるさとの家」。ホームレス支援の福祉施設だが、9時からミサがあるとの事で行ってみた。本田哲郎神父の説教はユーモアと慈愛に溢れ、聞いているだけで心が温かくなった。本当は最後までいたかったが、「文フリ大阪」の入場に間に合わなくなるので説教終了と同時に退場する。今度は最後まで参加してみたい。


 尚、「文学フリマ大阪」ではカルト観察本が特に人気で、一般参加されていた現役の御坊さんからも褒められて嬉しかった。



◎討論バーその1・ロフトプラスワン


 音楽系ライヴハウス・ロフトの系列のトークライヴ居酒屋、ロフトプラスワン。トークイヴェントを売りにした飲食店としては、恐らく日本で最も有名な店と言えよう。政治・社会関係だけではなく、御笑いやヲタク、エロ系等、様々なジャンルのイヴェントが催されている。


 2014年12月、コミックマーケット(コミケ、12月版は通称「冬コミ」)へのサークル参加後、知人のジャーナリストも参加するイヴェントがあるという事で行ってみる事にした。食事メニューも多いとの事なので、夕飯も此処で済ます事にした。


 事前に予約チケットを取っていなかったので、当日参加という事で列の後ろの方に誘導されて並ぶ事になる。座れるかどうか心配だったが、どうにか真ん中に近い、非常に良いポジションで座る事が出来た。会計は入店時に番号札を左手首に括り付け、注文時に番号札と照合し、退店時に入場料とともに一括で支払うというシステム。ライヴ中は御金のやり取りが無いので、面倒でなくて有難い。


 今回のテーマは「時事ネタプラスワン!」と称し、2014年の時事ネタを振り返るという趣向。この日のメンバーはプチ鹿島(芸人、コラムニスト)、久田将義(元「実話ナックルズ」編集長)、須田慎一郎(ジャーナリスト)、そして泡沫候補観察界隈で知らない人はいない畠山理仁(フリージャーナリスト)と、非常に濃い面々。泡沫ウォッチャーとしては、畠山の政治ネタを聞き逃す訳にはいかない。


 着席と同時に飲み物と丼料理、おかず代わりのおつまみを注文し、話に聞き入る。濃い面子による門外不出の濃い時事ネタには、只々圧巻されるばかりであった。


 終盤では客席側も挙手による発言が可能となった。客も発言し、イヴェントを盛り上げるのがこの店の売りの1つである。どうしても2014年の選挙ネタを詳しく聞きたくて、必死で手を上げ、選挙ウォッチャーでもある畠山に質問する。すると、2代目中村喜四郎(出生名・中村伸)陣営の、恐ろしい結束力を持った選挙戦の話を聞く事が出来た。喜四郎の息子、中村勇人も「息子」の襷をかけて選挙戦に参加したという。2代目が引退する日が来たら、彼が3代目中村喜四郎となるのだろうか…。ライヴ終了後、厚かましくも楽屋に押しかけ、出演メンバーに同人誌を渡してしまった。


 尚、都内には同じくロフト系列のネイキッドロフト(新宿)、ロフトA(杉並区阿佐ヶ谷)、ロフトから独立したパンディット(杉並区高円寺)、他にはライヴワイヤー・ビリビリ酒場(新宿)、カフェ・ラヴァンデリア(新宿)、ゲンロンカフェ(西五反田)等がある。少し趣旨とは異なるが、宿泊も出来るイヴェントスペース「りべるたん」(東池袋)という所もある。ネイキッドロフト(その時はカルト教団対策関係のトークライヴがあった)とラヴァンデリア(フリーター労組らによる「生存メーデー」の打ち上げ)以外はまだ入った事が無いので、是非いつか全て巡ってみたい。



◎討論バーその2・アワーズルーム


 関西ローカルのラジオ番組「誠のサイキック青年団」(ABC・朝日放送ラジオ)で、北野誠と「ゲストーク」とも称される妄想含みで下ネタまみれの下世話な会話を見事なテンポで展開していた作家、竹内義和。ラジオ番組は非常に不可解な形で打ち切られたが、その後北野は謹慎を経て地方ラジオ局を中心に芸能活動を再開。そして竹内は、自ら設立したイヴェントスペース「アワーズルーム」を拠点に活動を続けている。筆者も「サイキックミーティング」(サイキック青年団リスナー対象のトークイヴェント)に参加経験がある程のサイキッカー(サイキック青年団リスナー)であり、竹内の話を是非直接聞いてみたいと思い、「文学フリマ大阪」の前日に行ってみる事にした。


 大阪市西区江戸堀、飲み屋が立ち並ぶ路地裏の少し分かり難い場所に「アワーズルーム」はある。こじんまりとしたスペースだ。この日はサイキッカーの間では超有名葉書職人である縛り屋トーマスと竹内による、アイドルに関するトークライヴであった。聴衆は自分を含め数名。聴衆は飲み物を頼んで飲みながらトークを聞く事が出来る。スタッフに注文を聞かれ、マンゴージュースを飲む事に。


 トーク内容は主にアイドルの噂話や、グラビア写真を見ながらの妄想。ラジオも上回る程の破壊力抜群の「ゲストーク」が展開される。時に、筆者を含む聴衆も混ざって展開される恐ろしい程の「ゲストーク」は、とても外で公に出来るものではない。「トークイヴェントで見聞きした情報は門外不出、絶対外に漏らしてはならない。録音・録画絶対厳禁」は竹内の絡むイヴェントでは絶対厳守のルールである。トーク内容のゲスぶりを知りたければ、是非直接足を運んでみてほしい。


 尚、トーマスには直接、竹内にはスタッフの方を通じて「サイキック青年団」放送時からのファンである事を告げ、同人誌を渡した。後日、メールで「面白かった」と感想を頂き、非常に嬉しかった。


 大阪には似たような場所として、「討論Barシチズン」「ロフトプラスワン・ウェスト」等がある。



◎宗教的飲み屋その1・エポペ


 現役のカトリック神父が、新宿歌舞伎町でバーを開いてバーテンをやっている!?堅苦しいイメージの強かったカトリックの神父がそんな事をするなど、当初は全く信じられなかった。しかし、そこは確実に存在した。


 店名は「エポペ」。「美しい冒険」という意味との事である。ジョルジュ・ネランという、フランスから来日した元職業軍人で文学・神学研究者でもある神父が、「日本人は飲んで酔わないと、中々本音を出せない」と感じ、1980年に開いた店との事である。筆者が来店した2007年には、ネラン神父が高齢により店に立つ事が困難になってきた事もあり、近藤雅広神父がカウンターに立っていた。


 訪れた時間は夜11時頃。最初にノンアルコールの飲み物でオススメを聞き、辛口のジンジャーエールを勧められて飲む。そして特に注文をしていなくても、ガンガンつまみが出てくる。しかもカルパッチョやローストビーフなど、結構手の込んだ料理だ。料金が明示されてないので、ヒヤヒヤしながら飲食する。


 「お酒は飲まれないのですか?」と神父に聞かれたので、「いやぁ、全くの下戸で…。実はプロテスタント教会に所属してるのですが、牧師が結構禁酒に熱心な人という事もあって。まあ、下戸な御蔭で禁酒運動は自分にとっては全く苦痛じゃないんですけど。」と話す。すかさず隣で飲んでた客が、「プロテスタントですかぁ~!自分はプロテスタントではとても厳し過ぎる感じがして、大らかなカトリックじゃないと信仰が守れない、非常に弱い人間なんですよぉ~。」と合いの手を入れてくる。他の客とも気さくに話が出来る。雰囲気は非常に良い。その後も神父や客を交えて、信仰の話で楽しく盛り上がる。


 近藤神父からは、「実はプロテスタントでも特に飲酒に厳しいホーリネス系の教会の牧師さん達も結構御忍びで来られて、そういう方は大概『ストレスが激しくて苦しい』と言われながら、酔い潰れるまで飲まれるんですよねぇ…。プロテスタントの皆さんも、自身を厳しく縛らず素直になれば良いと思うのですが…。」と、筆者が抱いていた「堅苦しい」というカトリックのイメージを根底から覆す言葉が次々と出てきて、只管驚き続ける。


 店には教派を問わずクリスチャンは勿論、遠藤周作らも愛していたという事もあり、クリスチャン作家のファンも多く訪れるという。文壇バーの一面も持っているという事か。


 終電を理由に、1時間程で会計をする事になる。ジンジャーエール1杯と料理2品で合計2千円。歌舞伎町にしては手頃なところか。然し料金が明示されてないので、非常にドキドキした。初来店という事で、ネラン神父の著書「おバカさんの自叙伝半分―聖書片手にニッポン40年間」(講談社文庫)とドリンク1杯無料券をプレゼントされ、店の入口を出たエレヴェーターまで見送ってもらい、非常に気持ち良く飲む事が出来た。


 残念ながら2011年3月にネラン神父は亡くなり、店自体も同年10月に閉店してしまったが、1994年に結成された国際支援NGO(2002年からはNPO法人)のヒューメイン・インターナショナル・ネットワーク(HINT)が意志を引き継ぎ、毎月最終土曜日に「エポペの集い」が定期的に開かれている。機会があれば「集い」も是非覗いてみたい。



◎宗教的飲み屋その2・中野坊主バー


 現役の僧侶がバーテンダーを務める「坊主バー」。大阪で始まり、東京では四谷に進出していた「坊主バー」が、中野区にもオープンしたと聞き、早速行ってみる事にした。


 2011年8月、「グッドコミックシティ」の前日、泡沫候補&カルト教団ウォッチャーを中心とするオフ会の会場として使用。マスターは各宗派の現役の僧侶の方が持ち回りで務めており、この日のマスターは真宗大谷派の方だった。低音の声が非常にダンディー。店内は御香の香りが非常に心地良い。


 「色即是空」「無間地獄」など、仏教にまつわるオリジナルカクテルもあるなど、店の独特の雰囲気はそれだけでも話のネタとして大いに盛り上がる。そんな店の雰囲気とも相まって、非常に楽しいオフ会となった。


 帰り際に自分達の素性を明かし、同人誌を寄贈すると、「うちの店は、宗教と政治の話は大歓迎なんですよ。」と素敵な笑顔とダンディーな声で返してくれた。次回行く時は、是非カウンターで飲み、説法を聞いてみたい。


 更に、後に杉並区高円寺には尼僧がバーテンを務める「尼僧バー」が開店し、四谷の「坊主バー」と同じ建物と新宿ゴールデン街にはプロテスタント教会の牧師がバーテンを務める「牧師バー」が開店した。更に、代官山には「寺カフェ代官山」も開店している。此れ等にも是非寄ってみたい。


 尚、即売会の方は自身のスペース設営中に原因不明の失神で倒れ、そのまま救急車で聖路加(せいルカ)国際病院に搬送され、全く参加する事無く終わってしまった。クリスチャンの間では、いやそれ以外でも超有名で、憧れの場所でもある聖路加病院にこんな形で担ぎ込まれて御世話になるとは、何とも皮肉なものである。



◎宗教的飲み屋その3・大阪坊主バー


 2014年、文章系オンリー同人誌即売会「文学フリマ大阪」に参加する為に大阪へやってきた。日本最大級のホームレス街・ドヤ(安宿)街でもある西成区の新今宮駅前の安宿に泊まり、堺市で即売会に参加。即売会及び公式懇親会が終わった後、天六(天神橋筋6丁目)近く、本庄東にある坊主バー大阪へ。此処も東京にある所と同じく、現役の僧侶がバーテンダーを務めるバーである。実は、坊主バーは大阪が発祥であり、一時閉店していたが、場所を変えて復活したのがこの店である。


 今日のマスターは真宗大谷派(通称・東本願寺)の方。筆者が来店した午後9時頃は、丁度説法が終わった直後のようだった。ジンジャーエールを頼み、マスターや他の客に説法の感想を聞いたりして盛り上がる。「色即是空」など、仏教にまつわるオリジナルカクテルも多数ある。まあ「般若湯」(僧侶の間での酒の呼び方)という言葉もあるしなぁ。


 隣に居合わせた御客さんは学生さん。「いやぁ、自分が通ってるのは所詮Fランク大学で…。」と自らを低学歴と強調するが、出てきた大学名は関西の超難関国立大学の1つ。おい!其処がFランだったら筆者含めて日本の圧倒的多数はFランじゃわい!激しい嫉妬と羨望が頭をよぎり、思わずツッコミを入れてしまう。彼らも実はガチヲタで、高校生時代にコミックマーケット(東京で開かれる、日本最大の同人誌即売会)に行った事があるという。同人誌をプレゼントすると、大層喜んでくれた。


 丁度宗教ネタを扱った同人誌(カルト教団潜入体験本「信じる人々」)も持ってきていたので、マスターとスタッフの人にも寄贈して目を通してもらうと、マスターからは「ホンマ『こいつは悪い奴等』っていうのばかり、よう集めたな~。真宗大谷派の人間としては、浄土真宗親鸞会(浄土真宗本願寺派から分裂したカルト)をはっきりカルトとして取り上げているのが非常にええと思うわ。」と御褒めの言葉を頂いた。ヴォランティアスタッフと思しき女性(普段は会社員)からは「自分はミッション系学校の出身だから、キリスト教系にも非常に興味があるので面白い。」とこれまた御褒めの言葉を頂き、非常に嬉しかった。


 ところが、酒も入って気が大きくなっていたのか、マスターの真宗大谷派自慢とキリスト教批判が始まる。


「日本の宗教の中で最もカルトから縁遠いのは御東さん、真宗大谷派や。それに比べてキリスト教なんてのは、全知全能の唯一神とか、死んだ人間が3日目に復活するとか、人間の頭では理解出来ひん荒唐無稽な宗教や。せやからカルトなんや。」


 筆者もすかさず、


「人間如きの頭で理解出来るような小さい考えなら、最早宗教と呼ぶに値せず、そんな物に救いなどあり得ない。それに真宗大谷派は天皇・皇族と密接に絡み、大谷家を個人崇拝して本願寺派から分裂するなど、カルト性は十分高い。第一、僧侶を養成してる大谷大学をはじめ、真宗大谷派が絡んでいる学校は全てFランクのアホ学校しか無くて、それが大谷派がまともに人を育てられる能力が全く無いという確たる証拠ではないか。せめてキリスト教学専攻のある京都大学・同志社大学・上智大学・国際基督教大学等を抜いてからでないと、大谷派が優れているという事に全く説得力が無い。」


等、色々言いたいところをグッと堪え、「まあ、真宗の『悪人正機』は、キリスト教の『罪人でもキリストを信じれば救われる』に似てると思ってるので、キリスト教徒の側はむしろ真宗の皆さんには東西(東本願寺の大谷派と西本願寺の本願寺派)問わず非常に親しみを覚えてますけどね…。」と大人の対応でかわす。


 終電に乗る為0時頃に退店。帰り際に女性スタッフの方から「こんな本書いてて、こんな店に来るって事は、もしかしてソーシャル(社会的)な感じの御店が好きなんじゃない?それなら西成の『喫茶アース』に行って御覧なさいよ!子犬みたいな可愛いマスターが、美味しいランチ作ってくれるのよ!」と、他の店を紹介される。たまたま自分が翌日寄ろうと思っていた店だ。「其処はもう行きたいと思ってたので是非!」と告げて、店を去った。その「アース」では色々面食らう体験をするのだが、その時の話は別項で詳述している。


 東京に比べて論争好きな人が多そうな雰囲気なので、徹底的に語りたい人には非常にオススメかも!?尚、関西の坊主バーは京都府にもあるので、そちらにも機会を作って是非行ってみたい。



◎愛餐会食べ比べ!


 キリスト教会では、毎週日曜やクリスマス(降誕祭)等の行事の後に、「愛餐会」と呼ばれる食事会や茶話会が開かれる事も多い。筆者はプロテスタント信徒になる前、又なった後も様々な教派を巡り、愛餐会に参加してきた経験がある。その様子を「食べ比べ」と称して記述したい。



○カトリック


 カトリック教会はミサ前後の対応は案外あっさりしており、非信徒や新来会者が紛れ込んできても特に強く接触される事は少ない。然し、クリスマスやイースター等の後の愛餐会は盛大に行なわれる。持ち寄りの料理がテーブルいっぱいに並べられ、筆者も腹いっぱい食べる事が出来た。会の中で神父に話しかけられ、キリスト教やカトリックの事は勿論、社会の事や個人的な悩み相談まで、色んな話をする事が出来、非常に有意義な時間を過ごす事が出来た。



○正教会


 正教会の愛餐会は、クリスマス聖体礼儀の後に行なわれた。戦前に神社の氏子や寺の檀家から集落全体を引き抜いて信徒にした等の経緯もあり、信徒数は少ないものの信徒同士の結束は非常に強く、「家庭的な交流のある教会」を謳っている。愛餐会は盛大で、家庭料理が持ち寄りで行なわれた。筆者も腹いっぱい食べる事が出来、普段は中々聞けない正教会の事について神父や信徒の皆さんから色々聞く事が出来た。


 礼拝中に用いられるイコン(聖画)は美術的価値が高い物もあり、主にイコンを見る為に訪れる美術愛好家も多い。


○聖公会


 聖公会はカトリック教会から分かれた事もあり、礼拝形式は非常に良く似ている。筆者の訪れた教会では愛餐会は毎週行なわれているようである。新来会者や非信徒が来ると大いに歓迎され、愛餐会でも信徒の皆さんから次から次へと話しかけられる。この日のメニューはうどん。200円で御代わりも出来て、腹いっぱい食べる事が出来た。


○プロテスタント


 多くのプロテスタント教会は、新来会者・非信徒を礼拝後の報告で大々的に紹介する事は多いが、愛餐会は御茶と御菓子程度の簡単な茶話会である事が多い。クリスマス・イースター(復活祭)・ペンテコステ(聖霊降臨祭)の時は大きな食事会になる事もある。


○キリスト友会(クエーカー)


 キリスト友会(ゆうかい)は「クエーカー」(震える者)とも呼ばれ、礼拝プログラムや聖礼典(洗礼式や聖餐式)が無く、原則として礼拝中は無言で祈り続けるという独特の礼拝形式を取る。礼拝中、数名が立って聖書朗読や無伴奏での讃美歌歌唱、証(「あかし」、信仰体験や聖書の感想等を語る)等を行なう事もあり、これらは「感話」と呼ばれる。


 筆者は東京・田町の東京月会(他教派でいう教会に当たる。教団に当たる物は「年会」と呼ぶ)を訪れた。数名の感話はあったものの、基本的に礼拝中は無言の祈りなので水を打ったような静けさだった。代わりに愛餐会は盛大で、沢山食べながら信徒の方々と大いに話し合った。訪れたのは著名な信徒であった石谷行(いしたに・すすむ、教育学者・平和活動家、法政大学名誉教授)が亡くなった2002年だったので、石谷の話で非常に盛り上がった。


 クエーカーは、日本では東京で普連土学園中学・高校や福祉施設、茨城で幼稚園等を運営している。


○救世軍


 救世軍はイギリス発祥のメソジスト系プロテスタント教団で、その名の通り軍隊組織を採っている。教会は「小隊」、主任牧師は「小隊長」、牧師は「士官」(階級もあり)、教会役員は「軍曹」、信徒は「兵士」、信徒同士を通常の教会では「兄弟姉妹」と呼ぶところを「戦友」、路傍伝道は「野戦」、神学校(牧師養成所)は「士官学校」等、兎に角軍隊用語が飛び交う。信徒は軍服のような制服を着ている。然し、特にミリタリーマニアという訳ではないらしく、信徒自体は穏やかな雰囲気。社会福祉・奉仕活動に熱心で、主にホームレス対象の炊き出しや、年末の募金活動「社会鍋」等は有名。


 礼拝形式は通常のプロテスタント教会とほぼ同じだが、聖礼典を行なわなかったり、証言(あかし)の時間が必ず設けられていたり、讃美歌の伴奏がブラスバンドだったりするのが特徴。愛餐会は、炊き出しをやっている教会だけあって非常に豪華で、300円で腹がはち切れそうなくらい食べる事が出来た。食事の前には必ず讃美歌を歌う。


 救世軍は全国各地で福祉施設の運営や災害救援活動等を行なっており、海外では大学等も運営しているという。


○在日大韓基督教会


 ジャン・カルヴァンの思想を受け継ぐ改革派・長老派教会の1つで、主に在日韓国・朝鮮系の人達が集っている。礼拝は主にハングルで行なわれるが、イヤホンで日本語通訳が聞けたり、日本語による礼拝も時々ある為、日本人で集っている人もいる。


 愛餐会は韓国系らしくビビンバ(混ぜ御飯)やクッパ(スープ掛け御飯)が中心。クリスマス会の時は手作りの料理やケーキもあり、小額で腹いっぱい食べる事が出来た。


 韓国系という事で統一協会等と同一視してカルトではないかと警戒する人もいるが、此処は日本国内の他教団との交流にも熱心である為、心配は全く無い。


○同仁キリスト教会


 「自由キリスト教」と呼ばれる一派の1つで、「万人救済」を説くユニヴァーサリストの教会。アメリカではユニテリアン(キリストを神ではなく人間と捉える教派)と合同でそれなりの勢力を保っているが、日本では目白にある此処1ヶ所のみである。幼稚園も経営している。


 筆者が訪れた日は、外部の教会から呼ばれたバプテスト系の牧師が説教を行なった。主任牧師に挨拶をすると、食事に誘われ、ファミレスでマンツーマンの愛餐会となった。彼曰く、「我々がユニヴァーサルサルヴェーション(万人救済)について独自の理論を持っているのは事実。然し、キリスト教人口が少ない現在、最も大切なのはエキュメニズム(教会一致運動)。互いの違いを認め合いながらも、互いに協力し合って伝道を行なうのが望ましい。かく言う自分もホーリネス(メソジストの更に急進的な潮流)系教会の出身」と語っていた。


 牧師の穏やかだが力強い語り口に、筆者はすっかり引き込まれた。機会があれば又是非訪れてみたい。


○セブンスデー・アドベンチスト教会(SDA)


 アメリカで始まった教派で、キリストの再臨を待ち望み、ユダヤ教と同じく旧約聖書の戒律や安息日(土曜日)の礼拝を厳格に守る。礼拝形式は通常のプロテスタント教会とほぼ同じだが、クリスマスは「キリスト教以外の風習に由来する行事」と主張し、祝会等を行なう事は無い。千葉や広島等で学校を、そして東京・兵庫・沖縄で病院を運営している。コーンフレーク等で有名な「ケロッグ」の創業者もSDA教会信徒である。


 愛餐会で出される食事も旧約聖書の食の戒律を厳格に守っており、基本的には菜食主義である。肉やソーセージに見える物も大豆や小麦の蛋白質を用いて作った物であり、そうした食材を作る専門の会社「三育フーズ」も経営している。味は中々良い。SDAの推奨する食事に慣れてくると、「グルテンミートやナッツ類を食べてれば、肉類を食べたいとは全く思わなくなる」という。


 戒律厳守という事で、訪れる前は堅苦しいイメージが強かったが、説教や全体の雰囲気は案外緩かった。牧師の話によれば、「仕事等の都合で単純に土曜日が1番礼拝に来易いという理由で、他教派から転入してくる人もいる」との事である。


○スウェーデンボルグ主義教会


 エマヌエル・スヴェーデンボリ(スウェーデンボルグ)の神秘主義的聖書解釈を信奉する教会としてスウェーデンボルグ主義教会というのがあり、「新教会」「新エルサレム教会」等とも呼ばれる。


 スウェーデンボルグ主義教会は、日本では宮城、東京、徳島に存在するが、筆者は宮城・仙台にある教会を訪れた。既に牧師は亡くなっており、過去の説教をテープで聞いての礼拝であった。神を「主様」(しゅさま)と呼ぶのが独特であり、思想的にも正統派教会とは微妙に異なるものだった。


 愛餐会は市販の御握りと御茶で行なわれた。数百円で腹いっぱい御馳走になり、激しい神学論争や伝道も行なわれず、非常に穏やかな会だった。正統派教会から見て教義が「異端」であっても、カルトとは限らない。


○YMCA(キリスト教青年会)


 日本ではユースホステルや学校等の運営で有名だが、元々はキリスト教系の団体。クリスマスの時期になると、主に子供を対象に「ファミリークリスマス」と称して牧師や神父を呼んでの礼拝と愛餐会を行なっている地域もある。


 尚、類似団体としてYWCA(キリスト教女子青年会)もあり、こちらもカルチャーセンターや宿泊施設(男性も利用可能な場合もある)等を運営している。

○教会バザー


 教会では年に数回、バザーを開いている事も多い。バザーではうどんやおでん、カレー、焼きそば、コーヒー等の飲食物が安価で販売される。物販もあるので、掘り出し物を探すのも一興である。


 救世軍など、バザー会場を常設している教団もある。


○その他


 統一協会やヨハン早稲田キリスト教会(韓国系カルト教団)など、カルト教団の会食にも行った事があるが、余りに体験が壮絶過ぎたので別書で詳述したい。統一協会については既刊「信じる人々」で詳述している。ヨハン早稲田については次の新刊まで御待ち頂きたい。


 所謂「異端」の教会を見分ける事は比較的容易だが、「教義が正統」でも牧師や教会役員の個人崇拝が強かったり、伝道・献金に厳しいノルマが課されていたり、他の教会・教団に対し攻撃的・挑発的・独善的・排他的・閉鎖的だったりと、カルト化している教会もある。何かマズい雰囲気を醸し出していたら、すぐ逃げるのが得策である。


 尚、「赤い十字架の教会はカルト」等という情報も出回っているが、「十字架はキリストの血の贖いの象徴」という考えはキリスト教では一般的な考え方であり、十字架に赤色を使うのも特に珍しい事ではない。誤った出鱈目な情報にも注意が必要である。


○注意


 上記の様子は全て筆者の個人的な体験であり、愛餐会の有無や規模は地域や教派・教団、各個教会により異なる。どうしても愛餐会に参加したい時は、事前に電話で確認するか、直接出向いて週報・月報等の案内を貰って日程を確認すると良いだろう。


 又、当然の事ながら、愛餐会は信徒同士の交流や来会者への伝道が主目的の場である。無料もしくは安価だからといって遠慮も無く大量に食べ散らかし、信徒達とはろくに話もせずに帰るだけでは当然信徒は気分を害するし、それを理由に愛餐会や行事をやめてしまうとなれば、教会をより一般人から閉鎖的・排他的で近付き難い場所にしてしまいかねない。一般常識の範囲内でのマナーを守り、互いが気持ち良く飲食し、交流出来る場とするようにしたいものである。



◎聖なる儀式で酔っ払う


 キリスト教では、礼拝の最中に「聖餐式」(「主の晩餐」とも)と呼ばれる儀式が行なわれる事がある。新約聖書にある「最後の晩餐」に因み、「キリストの体」と称してパンを食べ、「キリストの血」と称してワインを飲むのである。カトリックの「ミサ」とはこの聖餐式の事を表し、ミサ中では「聖体拝領」と呼ばれる。ギリシャ正教会では「聖体礼儀」と呼ばれる。因みにクリスマスは「キリストのミサ」という意味である。


 正教会やカトリックでは、伝統に習い「キリストの血」はアルコールの入った本物のワインが飲まれる。正教会ではワインに浸したパンを、特別な匙で掬って信徒の口に入れる。信徒でない人には、「聖体礼儀」後に「聖パン」と呼ばれるパンが1口分配られる事もある。カトリックでは神父のみが水で割ったワインを飲み、信徒は「ホスチア」と呼ばれる最中(もなか)の皮のような小麦粉の薄焼きのみを「聖体」として頂く。信徒でない者がうっかり受け取ってしまうと、すかさず神父に取り上げられ直ちに食べられてしまう。筆者もカトリックではうっかり受け取ってしまい、オロオロしていたところを神父に瞬時に取り上げられて食べられてしまった事がある。面食らっていたところ、他の信徒に「最初は慣れずによくある事なので、どうか御気になさらず。」と気遣われてしまった。


 多くのプロテスタント教会では、パンとワインを本物のキリストの体と血とは見做さず、象徴的儀式として行なう。パンは通常のスーパーマーケット等で買ってきた物を小さく切った物を食べ(ホスチアを使う教会もある)、ワインもアルコールが入っていない普通のグレープジュースが飲まれる(とある教会では、ウェルチの100%グレープジュースが使われているのを目撃してしまった事がある)。聖餐式でパンとワインを飲食出来るのは信徒に限られるのはプロテスタントでも同様だが、近年は信徒以外でも礼拝出席者全員が飲食しても良いとする「フリー聖餐」の教会も出てきた。因みに筆者は下戸なので、聖餐にアルコール無しのグレープジュースを使うのは非常に有難いと思っている。


 しかし、プロテスタントでも、正教会やカトリックからの伝統を強く引き継いでいるルーテル教会(マルチン・ルター派の教会)と聖公会(イギリス国教会系)では、アルコールの入った本物のワインが飲まれる。これらの教会も、他の教会で洗礼を受けたキリスト教徒であれば聖餐に与る事は可能であり、筆者もプロテスタント信徒なので、これらの教会での聖餐式ではパンとワインを飲食する訳だが、ワインを口にする度に心の中で「ぐはぁっ!」と叫び、顔を真っ赤にし、頭をクラクラさせてしまうのである。聖餐式は信徒といえど決して義務ではなく、理由(例えば、小麦や葡萄を飲食するとアレルギー症状が出る等)を説明すれば飲食しなくても良いのだが、ついつい毎回与ってしまい、ベロベロに泥酔してしまうのである。


 逆に言えば、聖餐式で本物のアルコール入りワインが飲みたければ、正教会・聖公会・ルーテル教会のいずれかの信徒になれば良いという事である。但し、ある程度水で割ってある事も多いとはいえアルコールが入っている訳だから、筆者の様な下戸の人は酔っ払ってしまうし、聖餐式後の自動車・自転車等の運転は「飲酒運転」と見做され捕まったり事故を起こしたりする危険も非常に高い為、くれぐれも注意を促したい。



◎同人地産地消


 同人誌即売会は東京・大阪など都市部で行なわれるものが圧倒的に多いが、周辺の府県や地方都市で行なわれる事もある。神奈川・川崎市産業振興会館や千葉・幕張メッセなどは東京にも比較的近いので、宿は東京で取り、即売会会場外では秋葉原や池袋等で観光を楽しむという人も多いだろう。


 2010年の「コみケッとスペシャル5」は「同人誌即売会で町おこし」をコンセプトに、茨城県水戸市で行なわれた。会場は「空き店舗の再利用」として閉店・閉鎖されたデパート跡のビルを使い、市内では各地でスタンプラリーやグッズ販売、アニソンコンサート、アニメ映画上映会等が行なわれた。1日目の夜には市内のホテルで公式中夜祭が開かれ、立食パーティと共に高取ヒデアキのコンサートと御当地ヒーロー「イバライガーR」のヒーローショーが行なわれた。


 筆者も県外からの参加なので、水戸市内に宿を取り、水戸市内をある程度ぶらつきながら会場へ向かった。そこで気になったのが、アニメイトなどのチェーン店が参加者の来店で熱気に包まれている一方、地元の個人経営のプラモ店や書店等は閑古鳥が鳴いていた事である。店主は入口で「自分もヲタ達が好みそうな商品を扱ってるのに、何故うちの店には誰も入らないんだ!」という表情で、恨めしそうに参加者を睨み付けていた。筆者も「アニメイトなんて何処にでもある全国チェーンなんだから、わざわざ今血眼になって行かなくても…。」と不思議に思ったものである。


 伝聞ではあるが、同じく参加した知人の話では、参加者も大半は東京で宿を取り、即売会会場以外の観光は都内が中心だったという。「せっかく『町おこし』と称して盛り上げ、水戸市も大きな経済効果を期待しただろうに、それでは余り効果が無かったり、効果を享受出来たのは極一部だけだったのでは…。」と愕然とした。


 5年後の2015年、「コミケットスペシャル6・OTAKUサミット」は幕張メッセで開かれた。ネットでは都内の宿の空き具合を心配する声が散見されたが、自分はそれを尻目に千葉県内で宿を取る事に拘った。オフ会も公式中夜祭(上坂すみれ、少女病、アンジェラ、小林幸子らのコンサート)の後に、千葉市内の飲食店で行なった。移動費は少々高くつき、地理的にもやや不便ではあったが、千葉市内に即売会の会場があるなら、宿も千葉県内で取り、観光も千葉県内で楽しむのが礼儀だと考えた為である。又、同人誌即売会の開催される地域で様々な消費が拡大すれば、同人誌と直接関わりの無い業界も即売会開催に伴う経済効果を期待し、即売会が好意的に受け止められ、誘致・開催が活発化するという効果も期待されるのではと考えている。


 「同人誌即売会が行なわれると、その地域は儲かる」という印象を地域に強く付け、様々な地域でで同人誌即売会が好意的に受け入れられ、全国各地での開催が更に活発化するよう、参加者も即売会会場外での地域の消費行動にも十分気を配る事が望ましいと考える。


 尚、自分が住んでる地域に無い店なら、チェーン店を利用する事も全否定はしない。なので、自分の住んでる場所にアニメイトが無ければアニメイトに行くのも良いと考えるし、筆者もファミレスならチェーン店でも店舗数が少ない「アンナミラーズ」「フーターズ」等で食事をした事があるし、コンビニは「ミニストップ」が無い地域に住んでいるので、コンビニは専らメッセ付近の「ミニストップ」を利用していた。



◎本書で取り上げた店・施設リスト(順不同、名前のみも含む)


ヴィジュアルロックバー GELLONIMO 

東京都新宿区歌舞伎町2-38-1 三実ビル3F

営業時間:24時~9時/年中無休

TEL:03-5272-3727

http://gellonimo.web.fc2.com/

http://ameblo.jp/miyabigellonimo/

http://www.facebook.com/gellonimo/


ひしょう

東京都新宿区歌舞伎町1-1-8

TEL:03-3200-5325

http://hisyo.main.jp/

http://twitter.com/hisyou111

http://www.goldengai.jp/pg32.html


DIY交流バー あかね

東京都新宿区西早稲田2-1-17 酒井ビル1F

TEL:03-5292-1877

http://www.geocities.jp/akane_waseda21/

http://twitter.com/waseda_akane

http://www.facebook.com/wasedaakane

http://www.waseda.info/S2203.html


たべ・のみ・スペース かけこみ亭

東京都国立市富士見台1-17-12 S&Sビル地下

TEL:042-574-3602

営業時間:18時~24時/日曜定休

http://www.asahi-net.or.jp/~yi7k-ttn/kakekomi/

http://www.facebook.com/Kakekomitei

http://mixi.jp/view_community.pl?id=361978


素人の乱16号店・なんとかBAR&なゆたCafe

東京都杉並区高円寺北3-4-12

営業時間:19時~

http://trio4.nobody.jp/keita/shop/16_nantoka.html

http://www.shirouto.org/nantokabar/schedule/

http://ameblo.jp/tsukiji14/

http://nayutacafe.tumblr.com/

http://twitter.com/cafe_nayuta


素人の乱9号店・セピア&ベジしょくどう(閉店)

東京都杉並区高円寺北3-10-1

http://trio4.nobody.jp/keita/shop/09/

http://trio4.nobody.jp/keita/shop/vege/


素人の乱・京都 おかばあ

京都府京都市上京区烏丸通下立売上ル桜鶴円町380 ザ・パレスサイドホテル内

木曜日のみ営業

http://trio4.nobody.jp/keita/shop/00_kyoto.html

http://okabar.exblog.jp/


素人の乱・大阪

大阪府大阪市西成区山王1-15-11 ココルーム内

不定期営業

http://trio4.nobody.jp/keita/shop/00_oosaka.html


共同運営実験スペース りべるたん

東京都豊島区東池袋5-27-13

TEL:03-5927-1979

受付時間:10時~23時

http://www.libertine-i.org/

http://twitter.com/libertine_i

http://www.facebook.com/Liberture2013


NPO法人・こえとことばとこころの部屋 ココルーム

大阪府大阪市西成区山王1-15-11

TEL&FAX:06-6636-1612

営業時間:10時~19時/日曜定休

http://www.cocoroom.org/


喫茶アース

大阪府大阪市西成区太子1-3-26

営業時間:12時~23時30分

http://www.facebook.com/earth0101


ロフトプラスワン

東京都新宿区歌舞伎町1-14-7 林ビル地下2F

TEL&FAX:03-3205-6864

http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/


ネイキッドロフト

東京都新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F

TEL:03-3205-1556

http://www.loft-prj.co.jp/naked/


阿佐ヶ谷ロフトA

東京都杉並区阿佐谷南1-36-16-B1

TEL:03-5929-3445

FAX:03-5929-3446

http://www.loft-prj.co.jp/lofta/


ロフトプラスワン・ウェスト

大阪府大阪市中央区宗右衛門町2-3 美松ビル3F

TEL:06-6211-5592

http://www.loft-prj.co.jp/west/


ライブワイヤー・ビリビリ酒場

東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F

TEL&FAX:03-6273-0430

http://go-livewire.com/

http://twitter.com/golivewirecom


カフェ・ラバンデリア

東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F

TEL:03-3341-4845

http://cafelavanderia.blogspot.jp/



高円寺パンディット

東京都杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2F

営業時間:19時30分~24時

http://pundit.jp/

http://twitter.com/tetsuo_pundit


ゲンロンカフェ

東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F

TEL:03-5719-6821 (ゲンロンカフェ店舗)

 03-6417-9230 (ゲンロン事務所)

http://genron-cafe.jp/

http://twitter.com/genroncafe

http://www.facebook.com/genroncafe/


アワーズルーム

大阪府大阪市西区江戸堀1-4-21 日宝肥後橋中央ビル2F2号

TEL:06-6940-7469

http://hourz.co.jp/

http://twitter.com/takeuchiradio

http://twitter.com/65audrey

http://twitter.com/hourz_schedule


討論Bar・シチズン(現スタジオ・シチズン)

大阪府吹田市千里山東1-10-4 サンシャイン関大前3F

TEL:06-4860-6756

FAX:06-4860-6338

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エポペ(閉店、現在NPO法人HINT内「エポペの会」として活動)

東京都中野区上高田3-24-7

電話&FAX:03-6279-1080

http://www.epopee.co.jp/

http://www.epopee.co.jp/hint/

http://epopee55.blog21.fc2.com/

http://twitter.com/Epopee1980


坊主バー

(四谷)

東京都新宿区荒木町6 AGビル2F  

TEL:03-3353-1032

営業時間:19時~25時/日曜・月曜・祝日定休

http://vowz-bar.com/

http://twitter.com/vowzbar_yotsuya

http://twitter.com/vowzbar


(中野)

東京都中野区中野5-55-6 ワールド会館2F

TEL:03-3385-5530

営業時間:19時~27時(月~土)/ 19時~24時30分(日)/火曜・年末年始定休

http://nakano-vowsbar.com/



(京都)

京都府京都市中京区油小路通蛸薬師下る山田町526番地

TEL:075-252-3160

営業時間:18時~24時/日曜定休

http://bozu-bar.jp/

http://www.facebook.com/kyotobozubar


(大阪)

大阪府大阪市大阪市北区本庄東1-3-5

営業時間:18時~23時/月曜・祝日定休

http://www.vowsbar.com/

http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Orion/5766/

http://www.facebook.com/vowsbar


尼僧バー

東京都杉並区高円寺北2-38-14 富士ビル2F-D

TEL:03-6383-0309

営業時間:18時~24時30分/水曜・年末年始定休

http://nakano-vowsbar.com/shop_info_niso/


寺カフェ代官山

東京都渋谷区恵比寿西1-33-15  EN代官山ビル1F

TEL:03-6455-3276

FAX:03-6455-3275

http://tera-cafe.com/

http://twitter.com/teracafeculture

http://www.facebook.com/teracafeculture/


牧師バー

(ゴールデン街本店)

東京都新宿区歌舞伎町1-1-10 新宿ゴールデン街G2通り プチ文壇バー「月に吠える」内

営業時間:土曜16時~18時、日曜18時~24時


(四ツ谷荒木町支店)

東京都新宿区荒木町6 AGビル3F

営業時間:木曜19時~24時

http://churchatabar.jimdo.com/

http://twitter.com/bokushibargg

http://www.facebook.com/churchanywhere/


千登利

東京都豊島区西池袋1-37-15 西形ビル1F

TEL:03-3971-6781

営業時間:16時30分~22時30分

http://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13008918/


ふしぎな酒場 スナック・バロン

静岡県静岡市葵区呉服町2-5-22 ソシアルカドデビル4F

TEL:054-221-5236


酒とカフェ はしば

長野県伊那市坂下3312-1

TEL:0265-95-3758

営業時間:18時~24時頃/日・月曜定休(祝前日は営業)

http://yagitakuma.exblog.jp/


ミックスダイニング&バー Queer+s

愛知県名古屋市中区栄4-13-18 栄スパークビル5F

営業時間:19時~25時/月・木曜定休

http://queer-s.info/

http://ameblo.jp/queers-trance/

http://twitter.com/queer_s

http://mixi.jp/view_community.pl?id=5832678


BARラジカル(閉店、移転計画中)

http://www.warewaredan.com/bar_syosai.html

http://twitter.com/barradical


酒処 瓦家別館

沖縄県那覇市前島2-1-7 ツインハウス4F-A

営業時間:20時~25時/日曜・祝日定休

TEL:098-862-6579


ファイヤーママ

東京都品川区西五反田1-32-3 DAIビル1~2F

営業時間:11時30分~14時、18時~23時/日曜・祝日定休

TEL:050-5798-1695

FAX:03-5809-3187

http://firemama.jimdo.com/

http://www.facebook.com/firemamagotanda


UZU

東京都千代田区内神田1-7-10

TEL:03-3518-9277

営業時間:17時~ /土・日・祝日定休

http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13151168/


トモト(閉店)

東京都港区新橋3-15-7


アライズ東京キリスト教会 預言カフェ

東京都新宿区高田馬場4-2-38 宏陽ビル1F

TEL:03-5386-0030

営業時間:14時~18時30分(水曜は19時)/土・日・祝日定休

http://ciatk.exblog.jp/



あとがき


 以上、様々な政治系・宗教系の飲食スポットを紹介してきた。色々語らったり、時に相手の腹の中を探ってみたりと、会話の充実した飲食は非常に楽しいものである。


 今回は思想系で常設である場に絞り、場所を一時的に借りて行なわれる「憲法カフェ」「哲学カフェ」等のワークショップ形式飲食会、自己啓発セミナー系のビジネストーク飲食会等は割愛した。機会があれば、それらの場に潜入した様子も執筆したい。更に、常設の店でも廻り切れていない店がまだまだあるので、全店制覇を目指して頑張りたい。


 筆者は別に「意識高い系」でも「サードウェーブ系」でも何でもなく、「丁寧な生活」を目指している訳でもない只の食いしん坊だが、折角時間と金を費やして胃袋を満たすなら、同時に頭も心も満たしたいものである。

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政治で呑め!宗教で喰え!!~政治的・宗教的グルメスポットガイド~ 水野松太朗@しょむ系政治勢力研究会 @shomuken

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