鬼が愛することは許されないのか。思慕と飢えの狭間で鬼は咆え、愛を探す

「鬼は人も獣も鬼も喰らう」
血も涙もないように見える鬼にも、大切な者のために涙を流し、共に生きたいと願う心があった。

兄鬼・シナトを慕う弟鬼・ハヤテは、鬼に定められた運命を受け入れ、兄を喰らうのか。それとも……

タイトルの『蒼い月に咆える』情景に、惹きつけられずにはいられない。
血の掟と熱い情に心揺さぶられる、読者の胸をも熱くさせる短編です。