この作品は、私に貞操逆転世界モノの面白さを教えてくれた作品です。
カクヨムにおける『貞操逆転世界』モノといえば、数々の人気作を生み出してきた一大ジャンル。
そんな貞操逆転世界のパイオニアといえば、
天草先生の「貞操逆転世界」、
道造先生の「貞操逆転世界の童貞辺境領主騎士」、
――そこに並んで、寒天ゼリヰ先生の「貞操観念が逆転した宇宙人の軍隊でエースパイロットの俺だけが唯一男な話」「貞操逆転世界で真面目な成り上がりを目指して男騎士になった僕がヤリモク女たちに身体を狙われまくる話」ではないかと私は思っています。
この作品は、何度でも声を大にしておすすめしたい小説です。
主人公の活躍ぶりと格好良さ、そして多数文献を集め漁ったのだろうなと伺われる考証の数々、そしてファンタジー世界で広がるガッツリとした戦記もの。
なろう系作品（WEB投稿小説）の中には、数々の戦記モノの良作がありますが、間違いなくこの作品もその中に入ります。
その上で、貞操逆転世界。
語弊があるかもしれませんが、あなたがもし本格的な戦記モノが好きな人であれば
「なんじゃこりゃ！？ 周囲の女性たちが主人公に性癖壊されとるやないか！？」
と驚くことでしょう。
そして主人公に魅了されてどんどん性癖を狂わされる女たちをみてどんどんニヤニヤすることでしょう。女が情緒めちゃくちゃにされる姿は見てて楽しいぞ（？）、と気付くはず。
逆もまた然り。
貞操逆転世界もので面白い作品ないかなあ、Vtuberとかはもうあらかた開拓終わっちゃったなあ――と思ってこの作品に手を出したら、きっと戦記モノの面白さに気付くことでしょう。
戦記モノ特有の“ヘビーすぎる雰囲気”は、貞操逆転世界というスパイスのおかげで随分と読み味が変わって、するする読めるようになってます。
貞操逆転世界あるあるなコミカルな掛け合いも、全体の重たさを緩和する方向に働いています。
この作品は、貞操逆転世界と戦記モノの両方の良さがガッツリ詰め込まれた、とても満足度の高い作品です。
あなたがもし片方のジャンルしか読んだことがないのであれば、もう一つの良さに気付くきっかけになるでしょう。
一方、あなたがもし両方のジャンルを知っているのであれば、きっとドハマリするでしょう。
重ねて言えば、この作品のおかげで「よっしゃ、俺も貞操逆転世界モノに挑戦するか〜〜！」と焚き付けられた作品でもあります。
※読み専の方だけではなく、小説投稿者の方にも本作をオススメします。私みたいに焚き付けられると思いますよ！
面白さは保証いたしますので、是非とも皆様、本作品をお楽しみくださいませ。
コメディシリアス中近世ヨーロッパめいた異世界転生貞操観念逆転エロモテストーリーギャグ権謀術数戦記
すみません。翻訳します。
主人公はアルベール・ブロンダン、愛称アルくん。花も恥じらう美青年。
前世ではミリタリー趣味が高じて軍人にまでなった彼。
中近世ヨーロッパのような、戦乱の不安定な異世界に、騎士家の嫡男として転生し育ったアルくんは、前世での経験を活かし騎士として身を立てようとする。しかしそこは権謀術数が渦巻く世界。さらには「種族」がからんだ男女の出生率と貞操観念がおかしな世界(現実と比べて)。
果たして彼は、貞操を守りつつ自身の望む栄達を成せるのか！
……というのはもちろん、あくまでも作品の一面に過ぎません。
作品タイトルで約束されたエロとモテがあります。ただそれだけじゃないと声を大にして言いたい。エロで敬遠したらもったいないですよ。
とは言え、エロとコメディの親和性というのは恐ろしいものがあって……
変態だからこそ面白い作品人物たち……これは貞操観念逆転世界だから、変態にみえるのかなと思って、現実に変換してみたら……ええと、女男を入れ替えて、あれがこうなってと見直してみたら……ますます変態だ！
アウトよりのセーフな人。
セーフよりのアウトな人。
一発スリーアウトな人。
一例としては、いや元凶として、無自覚にエロいアルくんが悪い。
導入が変態的に素晴らしいので、1・2・3……と読み進めてみて下さい。
＊＊＊＊
そもそも、初めて読んだ貞操観念逆転ものは、この作者の前？作(SF)でした。
それで、貞操観念逆転＝面白い、という刷り込みが私にはあります。
さらに、個人的に「戦記」と看做している作品の一群があります。
それらの作者同士が互いにフォローしあっているようで、それがとても喜ばしい。
そしてだからこそ知れた作品の数々です。どういう順番だったか忘れてしまいましたが。