彼らは二つの国に分かれた

空に浮かべるエネルギーが見つかったことにより、人の住む国が空と地とで分かれた世界。かつて、空の国で暮らすと決めた一人の男の回想。
同作者の「頭上で回るは観覧車」と世界観を共有したSF連作短編集。美しい情景を背景に、変えられない過去の記憶に胸が締め付けられます。
同じ場所で暮らしていたのに、なぜ彼らは争ったのか。歴史の過ちに、語り手の心境を通して触れることが出来ました。