すれ違いの切なさと、愛の尊さ

この物語は、愛と正義の物語です。
しかし、押し付け合う正義や、独りよがりの愛ではなく、互いのことを思い慈しむ愛と歪んでしまった心を正しい形に戻すための正義が描かれています。
とても美しく、とてももどかしく、そして何より最後には、物語の世界や人々がとても好きになる作品だなと思いました。
それぞれに事情があり、同情する理由があるにせよ、ヘイトの貯まる人物というものはいます。
しかし、その人物に気づきが生まれたとき、なぜか我々はそこに人間味を感じてしまいます。そして、親近感が湧いてきます。
我々の心理の変化すら、意図せずして、この物語は引き起こします。つまりはそれが感動というやつです。
とても素敵な作品で一気に読んでしまいました。
焦ったくも愛おしい、素敵な物語。
是非読んでみてください。

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