強いて言えばラノベとアニメの間、漫画より、ややラノベに近し……伝わりづらいですよね。
この作品の特徴は巧みな会話にあると思います。地の分を必要最小限に抑え、ハイスピードな異能バトルを繰り広げる。周りの熱気もストーリーの抑揚も、人の細かな動きや空気のうねりさえも、対人、対怪物とがぶつかる会話から連想させてくれる。だからこそ、冷めずに伝わるド迫力な臨場感を作り出し、まるでアニメの脚本を間近で読んでいるような感覚を味あわせてくれます。
鰻登りに増えているPV数やレビュー数を見て、周りの読者達は既に、このような作品の良さを重々理解しているようですね!
活字離れした現代。時間のない現代にとっての救世主となるやもしれない文体。私のような古き活字の海を好む読者にこそ読んで頂きたい。たぶん、新感覚に頭を悩ませながらも「こんな表現もあったのだな」と執筆世界が広がることでしょう。「ものは試し」です。
ストレス。不安。怒り。憎しみ。嫉妬。
負の感情が爆発した時、人は異形の怪物へと変貌してしまう。
その怪物を”人喰い”と呼ぶのですが――もちろん対抗組織が存在します。
主人公シンタはその、対人喰い対策本部協会”HHA”の新人。
人類は人喰いを討伐するため、”才能”という異能力を駆使して立ち向かうのですが……この才能が多彩で面白い!
人の数だけ個性があるように、才能もまた人それぞれ。
シンタの上司、桜花は「触れた物を自由自在に武器に出来る能力」。そして、シンタの才能は――。
討伐対象である人喰い、そしてHHAの隊員達にはレートという強さを表す数値があります。
一見すると平凡なシンタには隠された力があるようで、正確な数値は未知数。
まだ現時点では彼について謎が多く、他の登場人物にもまた、隠された情報がありそうです。
正義の組織っぽいHHAにも何か裏がありそうですし、解放軍やエデンなど敵対組織まで存在して、人同士で争う事も……。
とにかく戦闘シーンや異形の人喰い、その描写に力が入った作品です。
まるでアニメを観ているかのような疾走感で、スラスラ読めてしまいます。
少年漫画がお好きな方には、これでもかと刺さる設定だと思います。是非1度、目を通してみてください。
人は極度のストレスを感じ、限界を超えると人を喰らう化け物となる。
世間はそれを『人喰い』と呼ぶ。
名が示す通り、人を喰らう存在となった者たちに対抗する為、人々は『才能』と呼ばれる異能力を身に着け対抗する。
対人喰い対策本部協会、通称『HHA』に入隊する一人の少年、『泉シンタ』
彼を中心に始まる人喰いとの闘い。
私の中二病をくすぐるカッコいい設定に加え、主人公シンタを含め皆が持つ過去と秘密。それに一枚岩でない人間たちの各勢力の絡みなどなど。
複雑に絡む過去と現在、そしてカッコいい戦闘シーン! お互いが探り合い、駆け引きしながらの戦闘シーンなんかもあり、私は燃えました!!
まだまだ始まったばかりの物語、今後が楽しみです!