妖艶な美文で綴られる恐怖と耽美

二章8話まで読みました。

文章が美しいですよね。

その美文がグロテスクに人間や場を描き出すものの、恐怖はぞわぞわと項を擽るかのように描いてます。
怖いんですけど、嫌な感じが強く残る感じではなくて上品に感じました。
千加良君が爽快な性格をしていることもこの読み味の良さに関係しているのかなと思いました。

一章はメインとなる話が切なくて好きでした。
二章は始まったばかりですが、棗というこの小説の序盤から気になっていた人の視点が入り、背徳感や耽美さが増し、ますます面白さが加速していっているように思います。
今後も楽しみにしております。

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