第1話目から、いい意味でクセが強く脳裏に浮かんでくるキャラクターにテンポよく物語の全容が掴めやすい導入に惹かれました。
妖魔と対魔師という設定の中で、主人公が渦中に身を投じるに十分な説得力。そして、成長していく主人公をテンポ良く描いているのでいきなり最強とは違う見守りたい!応援したい!という気持ちにさせていただけます。
技名やキャラクター名なども非常にハイセンスで、嫉妬するほど格好いいです!
チームを組んで妖魔に挑んでいく訳なのですが、みんなが最初は半人前。しかし、応用や能力を使いこなせたら強いだろうなぁという能力の持ち主達。覚醒に至るまでのイベントやギャップも含めて、個々人が本当に魅力的です。可愛い&格好いい……。
戦闘シーンが上手いのはもちろん、そこに至るまでの葛藤、戦闘後の悩みなど人間性も豊富に描かれておりキャラクターが生きていると感じました。
どうなっていくのか、常に先が気になる設定で本当に楽しみながら読むことができました!
残された伏線や、姿を見せてはいるものの実力がまだ未知数な相手との今後を描いた作品も楽しみにしています!
──何かがおかしい。
それが、五十土五奇の妖魔との戦いの始まりでした。…………と同時に、まずその読みやすさに驚かされました!
もし、あなたが「漠然とバトルものを書こうとしてるんだけど、勉強ために読むものないかなぁ……」とお考えなら、取り敢えず手に取って損はないでしょう。
キャラクターの設定や物語上の役割。主人公の戦う動機や共に戦うチームメイトの存在。そのどれを取っても、魅力的かつ王道とも言えるもの。読んでいて、「なるほど、こうやって書くのか_φ(・_・」と、まるで優しい先生と対話しているような気持ちになりました。
落零──それは、「落ちこぼれ」退魔師たちのドタバタ・アクション。そうやって駆け上がって行くのが面白いんじゃないですか!
Changi Airport, Singapore. 29/07/2022
物語は、主人公《五十土五奇》が登校中に倒れた男性を見つけるところから始まる。そのとき、五奇の日常はすでに後戻りできないものになっていた。
倒れた男性の安否が分からないまま、今度は安心できる場所であるべき自宅に異変がおこる。そこにはいつもと様子の違う父親と異様な姿の──長い金髪を三つ編みにし、ピンクのロリータドレスを着た──女がいた。
その後、五奇は師匠とも呼ぶべき人物と出会い、退魔師を志すことになる。その先には仲間との出会いがあり、その仲間が一癖も二癖もあるわけだが、全員共通して落ち零れだった。
もうこれだけで続きが読みたくなるはずだ。
序盤から謎に満ちた出来事が巻き起こるため、否応なく物語に引き込まれる。和風な世界観を土台にしたファンタジーである本作は、王道といって差し支えない。だが、オリジナリティがないかというとそんなことはない。
特筆すべきは、作者のネーミングセンスと物語の展開の良さだ。
キャラクターの名前や技名がいちいちカッコいい。口に出して言ってみたくなるものばかりだ。
そして、主人公を始め、仲間たちが抱える事情や葛藤が絶妙に交差しながら進んでいく物語は、1話1話の長さがそれほど長くはないにもかかわらず読み応え抜群だ。
是非とも多くの方にお勧めしたい作品である。
ご縁がありこの物語に出会いました。最終話まで読み終えましたので、レビューさせていただきます。
この物語は主人公の彼の、ちょっと変わった朝から始まります。ボロボロの男性を助けようとすれば、救急車は呼ばないで欲しいと言われたり。家に帰ってみれば父親が恐ろしい存在によって……そして彼は、退魔師になることを決意します。
暗い立ち上がりから開幕した物語。彼は父の仇を討つ為に退魔師の試験に臨み、そして合格を果たした後にチームを組むことになり、そこで出会ったのは自分も含めた落ちこぼれ達。物語は一気に王道へと進んでいきました。
センス抜群の技を繰り広げる熱い戦い。個性豊かな仲間達との軽快なコミュニケーションと、彼らが背負っているもの。主人公の彼だけではなく、仲間達に焦点が当たることで、また進んでいく物語。きっと、貴方の推しが見つかるでしょう。
私はもちろん、乙女ちゃん推し。彼女が抑えきれない感情を出すシーンはもう……ここから先は、もちろん本編で。
仲間達と歩んでいく、落ちこぼれ達の物語。他の皆さんも是非読んでみてください。