魔法と自然で癒されるのを見ながら、私も癒される

傷ついた主人公がふとしたきっかけで、異世界の家へとたどり着いてしまう。そこで出会った老婆と娘にふれあい暮らしながら癒されていく。大自然と魔法がその関係にほどよいスパイスとなって絡み合う…。風景や人物が素直に心に浮かぶ物語でした。

書かれているような感じで、感情はあまり描写せず、最後に開示するのがいいのでしょうね。ラストが鮮やかになっています。もう少し「僕」が傷がついたその周辺を読みたかったです。異世界での幸せな中、ときおりそれが顔を出すような感じでも十分なので「僕」がどう現実世界で生きてたのか読みたかった…。そこまで思わせることができる話でした。他作品も楽しみになる良品です。