少女の優しさと、雲の彼方に在る月
- ★★ Very Good!!
まず最初に、言い訳じみたことを言わせていただくと、短編(ショートショート)をレビューするということは、とても難しいものです。
その理由は、普段から読書を成されている方ならわかっていただけると思うので、あえて記しません。
この作品を端的なキーワードで表すと、少女・月・美・孤独。
デンマーク在住だという作者様の寓話的な物語が、読者を魅了してくれます。
そして、この物語は2000文字という少ない文章の中のいたるところに、物語の登場人物たちの隠れた想いともいえるような描写が存在します。それが作者様の意図的なものなのかはわかりませんが、もし意図しての描写なのだとしたら、この作者様の想像力の豊かさがなしえる描写なのだと思います。もし、作者様が意図して描写なされていないのでしたら、是非とも、作者様自身、この作品を何度も読み直していただけると、きっと新たな発見があるのではないかと思います。