第2話
2050年。地球の温暖化は急激に進み、各国は二酸化炭素の排出量を減らすなどの策を講じる事さえ放棄した。人間の住める場所は徐々に減少していき、2020年に陸と海の割合は3:7と言われていたのももう1:9となっていた。
人間は地球に住むことを諦め、ほかの惑星へのを移住を目標に研究を続けていた。しかし、地球規模での資源不足、少子高齢化、大気汚染などにより思うように研究は進んでいなかった。資源不足により引き起こされるものは太古から決まっており、当然国同士での争いが絶えることはなかった。2048年、海上に人工島を浮かべ国土を保っていた日本は海中でのガスの利用に成功した。そのため世界の各方面から資源奪取の為に攻め込まれていた。
「しっかし暑いですねー」
「しょうがないだろ。いくら耐熱ワクチンを打ってるとはいえ40℃が基本になっちまったんだからよ」
「昔はそんなことなかったんですか?」
「俺がガキの頃は寒暖差があって冬は寒かったんだぞ。それこそ雪が降るくらいにな」
「雪。ですか…」
温暖化により2030年には既に冬に雪が降るということがありえない事となっていた。僕が生まれたころには雪を見ることがなく、教科書で気候について学ぶ時に少し見たくらいだ。知識としてしか雪の存在はしらない。
2040年に日本の憲法は変わり、自衛隊は日本国軍に改称して軍備の拡張がなされた。さらに15歳で徴兵される制度が制定され、そこで優秀だった者はそのまま日本国軍の兵隊として軍に配属されることとなった。僕は今18歳で、2047年度に徴兵は終わったものの大佐の指名によって大佐の部隊に配属されることとなった。
不死身の彼の裏の世界 のーねーむ @Nanashi_1282
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