兄妹

バブみ道日丿宮組

お題:昔の情事 制限時間:15分

兄妹

 兄妹はいつも一緒だった。

 起きる時、眠る時、ご飯を食べる時、トイレに行く時、遊ぶ時。

 一緒にいないなんてことはなかった。

 だって、それが二人だけの家族なのだから、当たり前のこと。

 誰かがいったーー気持ち悪い、と。

 それはおそらく正しいだろう。

 誰に言われるまでもなく、本人たちも自覚してた。

 けれど、それよりも家族愛が強かった。

 だから、一線を超えるのも早かった。

 お互いでお互いを慰める形から、すぐさま絶頂まで迎えることとなった。

 人知れず毎日行う儀式のような性行為は、高まるばかりで収まることはない。

 日々そうして過ごしてたためか、お互いを見やうと、発情するまでになった。

 これに気づかない周りではない。

 通ってた学校の教師たち、PTAたちは、彼女たちを注意する。

 それは不健全だと、いけないことだと。

 当然納得することはなかった。

 かえって二人の時間を色強くする結果となった。

 小中高とその関係は続き、やがて終わりを迎える。

 それは妊娠という生命の進化、母体の完成である。

 その状態になっても彼の性欲は収まることはない、彼女も拒否することもない。

 破水は当然の結果だった。

 それでも早産という形はなく、きちんとした形で赤ん坊は生まれた。

 子どもができると、学校での視線は変わった。

 学校に赤ん坊を連れてくる人は他にはいないのだから、当然だ。

 授業中は保健室で預かってもらい、休み時間にたっぷると愛した。

 兄妹は赤ん坊が生まれる前は、腫れ物をみるような目で見られてたが、赤ん坊ができると変わった。昼に教室に連れてくると、たくさんの生徒たちが愛くるしいものを見る目、もとい実際に愛でるものもいた。

 そうして二人はようやく他人からの愛というのを理解した。

 

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兄妹 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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