非常に上質な会話劇の舞台を鑑賞しているような群像劇作品

 栄華は遥か昔――今は斜陽著しい国の国王に憑依し。第一次世界大戦前夜の欧州をモデルにしたような架空世界で、複雑怪奇な国際情勢に挑むというストーリー。
 なろう系のライトなタイトルがついてるが、実際は骨太の群像劇。
 密室でのヒリつく会話や謀略、策謀が好きな人には是非一読してほしい。
 タイトルで損している非常に勿体ない作品。
 ライトでポップなラベルに魅かれ、炭酸飲料だと思い買った缶入りドリンクの中身が、世界一のバリスタが監修した極上のエスプレッソだったような感じ。
 今のタイトルをサブタイトルに移動して、硬めのメインタイトルを新たに据えた方が良いかもしれない。
 

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