「あとがき」

 長い物語を最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


 「流行りのパワーワードに尻尾しっぽ振ってみる」などと思って、書き始めたこの物語。

 簡単な設定は有っても、詳細なプロットなんて皆無でした。

 当初の設定を見返すと、「街で仲間が集まった後、ダンジョンでセロリィ達に鉢合わせ、ボコボコにして終わり」と言った事しか書いてありません。恐らく十話くらいで終わるお話です。


 でも、よく考えたらお嬢様のセロリィがダンジョンに潜るのも不自然だし、何か別の場面が必要だなぁとか考えていたら、ケーバブ達三人の話辺りから、バジルとか不幸な目に遭っている登場人物を幸せにしてあげたくなって、どんどん話を広げてしまいました。


 レイ達とセロリィ陣営のバランスを取っているうちに、戦争という状況に突入する前に、レイ達に強力な仲間が必要だと思い、バラバラに転移して頂く事に……。

 五人それぞれに別の世界に落ちて貰った代わりに、全く予定に無かった、五つの世界を描かく事になりました。

 そして、五人を再集結させるにあたり、内容が戦記物の様になって行ったのです。


 そして、最後は「ざまぁ」をどうするのが一番良いのかを悩みました。

「加えられた暴力を暴力で返す」うーん。

「許す」うーん。

 そして、辿り着いたのが「哀れみと無関心」でした。

 良い感じかと思いましたが、実は一番残酷だったかも知れないと思っています。


 物語は「旅立ち」でENDなのですが、エピローグとして「セロリィ」を書かせて頂きました。

 そこで、セロリィの人格を歪ませてしまった生い立ち的な所と、その後の彼女の希望的な話を描いて終わりにしました。

 何と言っても「セロリィ嬢」は、ほぼ主役で、彼女の名前が題名に入る話は、アクセスがピョンって伸びる程でした……。

 第七話「セロリィ嬢の性癖」が危うく第一話のアクセス数を抜きそうな時期が有った程です(笑)


 ちなみに、数話ごとに繰り広げられた艶やかなシーンですが、全てストーリーに深く関わっています。

 決して意味なくHシーンが書きたかった訳ではありません。

 もう一度言います、Hシーンが書きたかった訳ではなく、好きなんです……あれ?

(一応、多くの性癖を網羅したつもりです。この中のひとつでも「これ好き!」という癖話があれば幸いです)


 作者として「これは良かったのではないか」という事を挙げさせて頂けるとしたら、キャラクター達の名前だと思います。

 単純明快で敵味方がはっきりと判り、その上で雰囲気を壊さない様に工夫したつもりです。

 読者の皆様が、読み易かったと思って頂けたのであれば良かったと思います。



 実は、第二章に当たる【 王位を継ぐ者達 】の章から、「この路線で大丈夫なのだろうか? 五つの世界とかちゃんと書けているのだろうか……。話が逸れ過ぎかなぁ……」などと不安に苛まれながら、最終話まで書き上げたのですが、楽しく読んで頂けたでしょうか。

 楽しく読んで頂けたのなら幸いです。



 この作品の皆様からのご評価や感想を頂けるととても嬉しいです。

 もし宜しければ、この物語で一番好きだったキャラクターやカップルを教えて頂けると、凄く嬉しいです!



 最後に、もう一度。


 読んで頂き、本当にありがとうございました。





 磨糠 羽丹王(まぬか はにお)

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置き去りにされて追放されたけど奴隷から解放された上に超一流のクラフト士になってクソ令嬢達を見返してやったのです 磨糠 羽丹王 @manukahanio

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