Twitterから参りました!
本作は近頃にしては珍しい、じっくり系のラブコメですね!
出会いこそはセンセーショナルですが、その後の描写はじっくりゆっくり、登場人物それぞれの視点、感情、思考をなぞっていきます。
これが結構良いんですよ。大抵の人間、特にサブカルチャーに造詣の深い民達の、好きな人に対するアクションは大体こんな感じでしょう。
外堀を埋めて、発言の解釈を考えて、内心を整理して、そうこうしているうちに疎遠になってしまう。そういうリアルさがあります。(共感できました笑)
昨今のラブコメは、ノリや勢い、ご都合主義が蔓延し、些か色恋で読者を釣るようなタイプが目立ちますけど、本来の人間物語として仕上げるならば、本作のような作風が王道とも言えるのではないでしょうか。
「恋はハリケーン」とも言いますが、晴れの日も雨の日も、じっくり相手と向き合う日々も素敵ですよね。
この度はご紹介いただき、ありがとうございました♪今後とも、執筆頑張ってください!
※当レビューは未完結状態での評価でございます。
何よりもまず、作品の構造と展開との両方に見られる二面性が面白い。
主人公の少年とヒロインとの二人の視点で一つの物事を追う。
この視点の切り替わりがあるおかげで、二人の心のすれ違いが起きるたびに読者としては非常にやきもきさせられる。
また主人公が見せる未熟さゆえの恋心の揺れ動きであったり、ヒロインが備える背景、すなわち学校で他人に見せる顔とは全く違った私生活であったりと、一筋縄ではいかない展開も面白い。この二人を取り巻くサブキャラクターたちもそれぞれに魅力があって好感触。主人公の目移りも納得というものである。
文体は簡潔でテンポが良く、無駄を排した現代的な読みやすさが感じられる。文字を追うのに余計なエネルギーが必要ないというのか、物語それ自体に素直に集中できる読み心地である。
テンポが速いぶん学校関係の定番イベント(体育祭や修学旅行など)が豊富に楽しめるので、学園モノがお好きな方にはとくにオススメしたい一作だ。