第6話 〔ビーム〕
♪歩く時は私の
「……あ。いちごちゃんの声が聞こえる」
「ホントじゃ! いちごちゃんの声じゃ!!」
「
「普通の会話より、歌声のほうがなめらかだな」
♪私はその方が手をつなぎやすいのよ〜♪
〔いちごちゃん〕を追いかけていた
♪ケーキの苺は
『オオキナ イチゴ!!』
町は【ベヒモス】のせいで、
ドスン! ドスン! ドスン!
【ベヒモス】が〔大きな苺〕に近付くと、〔大きな苺〕は少し離れた所に移動した。
ドスン! ドスン!
【ベヒモス】が移動すると、また〔大きな苺〕は移動する。
『オオキナ イチゴ! オオキナ イチゴ!!』
♪本当は苺が苦手なの知ってるわ〜♪
照明で
(問題ハ、ココカラ)
ステージの上にどうやって引っ
これが問題だった。
【ベヒモス】はとても重そうだった。
「すご〜い! いちごちゃん!!
うたいながら おどれるのね!
がんばって そいつを おいかえして〜!!」
「!?
マスター! 危険デス!! 逃ゲテクダサイ!!」
〔いちごちゃん〕は、
『!! コレハ、罠!!』
【ベヒモス】は
【ベヒモス】は、声が聞こえた方に体を動かそうとした。
(マスターガ、危ナイ!!)
【ベヒモス】が自分の方を向くので、
――――お前は人を笑顔にするために……
博士の言葉が、〔いちごちゃん〕の
(イケナイ! マスターノ笑顔ガ、消エテシマウ)
その時、〔いちごちゃん〕の目がうっすらと光った――。
それを見た
「もしかして、もしかして! いちごちゃん!!」
♪ダダダダダダダダダダダダダ〜♪
(マスター。
私ニハ、目カラ〔ビーム〕ハ出セマセン。デモ!)
〔いちごちゃん〕は高く高く飛び上がった。
同時にステージ前の
♪あなたへと
♪Love Love Love Beam!♪
“Beam”の歌詞の所で、目をうっすらと光らせたまま、〔いちごちゃん〕は左回りに体を回転させた。
それとほぼ同時に、細い光の線が2本「ビ――!」っと【ベヒモス】に飛んでいった。
『痛ッ!!』
【ベヒモス】が悲鳴を上げる。
♪私をもっと好きになれば良いのに♪
〔いちごちゃん〕は左回りに回転しながら、ステージ下に
すかさず【ベヒモス】の両手を
♪苺くれたら、かわりに
ザァァァァァァァァァァァ!!!!!
左右の噴水の水が、
さらに目にはレーザーライトをあてられ【ベヒモス】は〔視力〕を
『目ガ! 見エナイ!!』
よろめく【ベヒモス】を〔いちごちゃん〕は、そっと後ろに引っ
『魔法陣ハ、コノ台ノ上ダッタノニ……』
『私ハ、歌ッテ踊ッテイル間二、魔法陣ガ書イテアル床ヲ、足デ
ソレヲ、アナタノ オシリニ ヒイタ』
こうして【ベヒモス】は、
次の日。
「いちごちゃん!
めからビームがでて、すごかった!」
「でもね。
めからビームは、だしちゃダメよ?」
「!?」
「なにかこわしちゃったら
ママにおこられるでしょ?」
「…………ワカリマシタ」
あんなに「目からビームを!」といっていたのに、「目からビームはダメ」といわれ、〔いちごちゃん〕は少し
すると、
「はっはっは! いちごちゃん。
本当に〔目からビーム〕を出さなくてもいいんじゃ。 『ビーム!』って言うだけでえぇのよ」
「そうですね。おじいさん。
こどもは〔ごっこ遊び〕が好きですからね」
でも、問題が一つ。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁあ!」
「すみません。リアルタイムでの照明の制御と、空を飛んだり、ステージの床を壊すのにエネルギーを使いました」
電気代が40万円かかった。
〔ボーカル・アンドロイド〕デスガ、頑張ッテ目カラ〔ビーム〕ヲ出シタイデス 葉桜 笛 @hazakura-fue
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