武蔵野を拠点として一人の少女が時を駆け、過去と現在、そして未来を繋ぐ
- ★★ Very Good!!
過去と現在が交錯してゆく物語の構成が秀逸な作品でした。
少年の前に突然現れた少女の発した警告「縦横無尽に空を舞う悪魔があなたの未来を奪いにやってくる」という言葉が深く印象に残り、これから少年に一体どんな運命が待ち受けているのか、読んでいてドキドキしました。
後に、少年に警告を促した少女が今の時代に生きている女子高生だったことが分かり、警告を受けていた少年は彼女のお祖父さんであったことが明かされます。お祖父さんのその後は明かされていませんが、孫である少女がこうして今の時代に生きているのだから、きっとお祖父さんは試練を乗り越えて生き延びることができたのでしょう。
これから先、少女の未来にどのような試練が待ち受けているのか分からないけれど、お祖父さんが大丈夫なら、きっと彼女も乗り越えられるはず。そんな明るい未来が垣間見えた良作でした。