主人公の和樹とヒロインの楓華が出会って親しくなるまでの間に揺れ動く二人の心理描写が細かくて、思春期の少年と少女の繊細な感情が読んでいて伝わってくるようでした。
ドラマチックであったりシリアスな場面も多くあるのですが、それでいて文章はどこか静かで落ち着いた感じがあり、読んでいて不思議な安心感がありました。個人的に作者の文体が自分の肌に合っていたのかもしれません。
まだ27話辺りまでしか読めていないのですが、主人公とヒロインが出会って親交を深めるまでの序盤の展開がとても丁寧に描かれていて、ここまでだけで一つの章を読み終えたくらいにボリュームのある作品だと思いました。
作者がどんな思いで作品を描かれているのか知るのが楽しいので、毎回あとがきも読ませていただいています。受験勉強しながらの創作は大変かと思いますが、頑張ってください。