カクヨムで読んだホラーのなかで一番怖い作品です。イチバンです。いちばん怖い作品です。
厄介な友人に巻き込まれるように、不動産絡みの妙な案件に首を突っ込んでしまう。――と、各エピソードそんな感じの構図になっています。心地よい具合に淡々と話が進んでいくので、するすると、本当にするすると読めてしまうのですが、それが罠でした。
語り手自身も只者ではない様子なのですが、なんというか、フラットで薄い。それがエピソードごとの読後の余韻をさらに増大させます。読後の余韻。この余韻こそがこの作品の恐怖の源なのではないかと思います。最大級の称賛を込めてオーバーキルだと言わせてください。
ぜひ寝る前に読んでみてください。確実に変な夢をみます。え?私ですか?もちろん私も寝る前に読んでいつも悪夢にうなされていました。最恐の読書体験でした。ありがとうございました。